出版社内容情報
浪人生の渡辺夕佳の元に届いた、壮麗な西洋館への招待状。恋人で天才ピアニストの、イエ先輩こと八重洲家康と訪れた『夢路邸』には、謎を秘めた招待客が集まっていた。そこに突如現れた能面の鬼女が、彼らの過去の罪を告発し、連続殺人の幕が切って落とされる。孤立した館に渦巻く恐怖と疑心。夕佳とイエ先輩は、『マイ・フェア・レイディ』の殺意に立ちむかうことができるか!?
内容説明
浪人生の渡辺夕佳の元に届いた、壮麗な西洋館への招待状。恋人で天才ピアニストの、イエ先輩こと八重洲家康と訪れた『夢路邸』には、謎を秘めた招待客が集まっていた。そこに突如現れた能面の鬼女が、彼らの過去の罪を告発し、連続殺人の幕が切って落とされる。孤立した館に渦巻く恐怖と疑心。夕佳とイエ先輩は、『マイ・フェア・レイディ』の殺意に立ちむかうことができるか!?
著者等紹介
古野まほろ[フルノマホロ]
東京大学法学部卒。リヨン第三大学法学部第三段階「Droit et Politique de la S´ecurit´e」専攻修士課程修了。フランス内務省より免状「Dipl^ome de Commissaire」授与。2007年、『天帝のはしたなき果実』でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
セウテス
77
【イエユカ シリーズ】第1弾。大日本帝国というパラレルワールドを舞台にした、【天帝シリーズ】にサブキャラとして登場した、渡辺夕佳と天才ピアニスト八重洲家康が謎を解くシリーズ。何故か解らないが、先のシリーズより圧倒的に読みやすい。クローズドサークル、ミッシングリンク、見立て殺人ときて、読者への挑戦とミステリを存分に味わえる。犯人の特定は、かなり明らかな伏線から推理する事が出来るので、ミッシングリンク解明に集中する。謎解きも充分盛り上がる論理に仕上がっているが、やはり読者の好みが分かれる作家だと再認識する。2022/01/24
ひめありす@灯れ松明の火
55
古野まほろ、復活の嚆矢は今ここに。かつての盟友と袂を分かち、過去の自分を屠って上げた狼煙は、新本格推理小説の粋であり、同時にこれまでの全ての『探偵小説』の始まりに対する、いささか挑戦的すぎる挑戦状でもある。雪山の山荘のクローズドサークル、所縁無き招待客のミッシングリンク、密室殺人にしてマザーグースの見立て殺人、一体ずつ消えていく市松人形。そしてお約束の『読者への挑戦』。今一人の名探偵は、遠い異国へ姿を隠し。女子どもに甘く、情に絆され易い君の事だから秘密にしておこう。この、可哀想な一人の少女の、悲劇の事は。2014/09/08
瑞佳
47
ぶっちゃけ、まほろそんなにスキじゃないハズなのに、どうも気になって手を出してしまう。これが恋なの?それはともかく、もしもファーストコンタクトがこの作品だったらきっとまほろの印象はがらりと変わっていた…かもしれない。読みやすかった。吹雪の山荘、死を告げるマザー・グース。密室にダイイング・メッセージにミッシング・リンク。なんとも絢爛豪華な大〈本格祭り〉的プロット。胸が高鳴らないハズはなかろう。精緻なロジックをたっぷり堪能させて戴きました。まあ強いていうなら、イエ先輩がちょっと鬱陶しい。2017/04/06
ソラ
39
久しぶりの古野まほろ。講談社からでなくなったなぁと思ったらいろいろあったみたいで…。天帝シリーズも面白かったけど、こっちのほうが文体が読みやすくてさらに良かった。2013/09/08
刃の下に心あり
27
★★★☆☆吹雪の山荘、クローズドサークル、ミッシングリンク、見立て殺人、そして2度の読者への挑戦状といった本格ミステリの要素をこれでもかと詰め込んだような作品で雰囲気は申し分なしでした♪次々とテンポ良く登場人物たちが殺されていき「そして誰もいなくなった」状態で残り数名、それでもあっと驚く展開でゾクッとはしたのですが・・・。個人的には流石にちょっと・・・と思ってしまう物理トリックにおいおいって感じになってしまいました。2023/02/13