光文社文庫
二重葉脈―松本清張プレミアム・ミステリー

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  • サイズ 文庫判/ページ数 686p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784334765965
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

大手のイコマ電器が倒産した。債権者会議では下請け零細企業の怒りが噴出するが、生駒社長ほか幹部は雲隠れしていた。偽装倒産と横領の疑いで捜査が始まるなか、イコマの営業担当重役と経理担当重役が続けて死体となって発見される。ついに捜査陣の前に姿を現した生駒は、不適に笑うが…。大企業優先の会社更生法が生む社会の歪みを鋭く抉る社会派推理の傑作!

著者等紹介

松本清張[マツモトセイチョウ]
1909年北九州市生まれ。給仕、印刷工などの職業を経て、朝日新聞西部本社に入社。懸賞小説に応募入選した「西郷札」が直木賞候補となり、’53年に「或る『小倉日記』伝」で芥川賞受賞。’58年に刊行された『点と線』は、推理小説界に「社会派」の新風を呼び、空前の松本清張ブームを招来した。ミステリーから、歴史時代小説、そして古代史、近現代史の論考など、その旺盛な執筆活動は多岐にわたり、生涯を第一線の作家として送った。’92年に死去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

yomineko@鬼畜ヴィタリにゃん💗

55
約700ページの大作。物語が複雑に構成されていてさすが巨匠・松本清張先生の作品だと思いました。犯人はとっても意外な人ですが。。。1967年初版の当時、新幹線があったと知り驚きました。でも携帯等ないので相当捜査に手間取っています。登場人物の心の動きをうまく書いた名作です。昭和最高!!!2021/01/24

matsu04

22
重厚な推理小説(「ミステリー」などと呼ぶのは何やらそぐわない気がする)である。当時(昭和40年代)の刑事たちの泥臭い捜査手法に唸らされ、予想を全く裏切る展開にも驚かされる。それにしても携帯(スマホ)は無論のこと固定電話すら家にないとは不便極まりない。2020/10/12

ランラン

8
企業倒産にからむ下請け零細企業の怒りが爆発。日常すぐそこにある問題をとりあげる著者ならではの作品。2021/10/30

そうたそ

7
★★★☆☆ 大手のイコマ電器が倒産、債権者である零細企業の怒りの中、生駒社長や重役らは雲隠れ。だが、やがて重役らの死体が発見される――。著者らしい社会派ミステリ。多少の中だるみこそあれ、この長さを一気に読ませてしまうリーダビリティはさすがのもの。様々な事項が複雑に入り組んでいくストーリーではあるが、難しさは全く感じない。現代の捜査レベルからすれば何ということのなさそうな事件だが、それがこれほどまでにややこしくなってしまうところに昭和のミステリの醍醐味があると思う。2025/01/21

まめ千代

3
松本清張没後30年で色々と特集が組まれていて、映画やドラマも面白いので読んでみた。この作品は1966年の新聞で約1年の連載物だったらしい。文庫本で読んだら一気だけど、連載で読むなんて気が長いな。作品の中でも、当時の刑事たちの地道な捜査で少しずつ真実に近づく所はワクワク。刑事の自宅に家電がなく近くの駐在員がわざわざ知らせに来たり、スマホも防犯カメラもない時代の刑事さんの活躍も、ある意味興味深い。2022/10/07

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