内容説明
将軍・吉宗による登用で御広敷用人となった水城聡四郎。しかし、具体的な担当はなく無任所のままだった。そこへ吉宗から直々の命が下り、竹姫付きとなる。竹姫には京都から新たなお付きの女中がくるが、その女中が大奥の火種となる―。一方、伊賀者を敵に回した聡四郎を新たな刺客がつけ狙う。聡四郎に最大の危機が。
著者等紹介
上田秀人[ウエダヒデト]
1959年大阪府生まれ。大阪歯科大学卒業、歯科医師。’97年、桃園書房主催第20回小説CLUB新人賞佳作。2010年、『孤闘 立花宗茂』(中央公論新社)で第16回中山義秀文学賞受賞。歯科医院を営みながら、時代小説を中心に活躍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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とし
80
御広敷用人大奥記録「小袖の陰」3巻。江戸に戻った惣四郎またまたてきを増やしましたね、男子禁制の大奥ここはやっかいですね、惣四郎をつけ狙う新たな刺客は伊賀の女忍び二人、館林松平の陰謀も、次巻はどううなるのか楽しみですよ。2019/09/17
佐々陽太朗(K.Tsubota)
72
聡四郎と玄馬を狙って新たな刺客が・・・、といってももう慣れっこになってハラハラドキドキはしない。といって飽きさせないのは上田秀人氏の名人技といえる。大奥と伊賀者という二つの闇。放縦に振る舞う吉宗は果たしてこの二つの闇をどう扱うのか。興味深まり第四巻に続く。2016/07/04
mam’selle
17
少々地味なストーリー。大奥をめぐる先代家継の生母、先先代家宣の御台所、先先先代の養女の神経戦。ディープな物語過ぎて今ひとつ盛り上がりに欠ける気がします。相変わらず伊賀者がチョロチョロしてウザったい。2015/09/06
ジュール リブレ
12
続けて読了。最近は、安心して読めるようになってきた。2015/11/25
だいしょう@SR推進委員会
11
将軍様にいいように振り回されてる感のある主人公だが、このヌケさかげんがきっと吉宗様のお気に召すところなのだろう。でもいいかげん伊賀がしつこくてちょっと飽きてきた。主人公たちに迫る難敵ならいざしらず、こうやられっぱなしだとかわいそうになってくる。朝廷や大奥との権謀策術のほうが興味深かったかな。役付の用人でないためか中途半端だった主人公が竹姫つきになってやっと活躍の場が出てきたので、話にメリハリが出てくると嬉しい。ちょお~っとゆっくりしすぎですけどね、上田さん。2013/04/29