内容説明
深夜の公園、デートを楽しむ男女の眼前に瀕死の女性が空から降って来た!「アクマ」と呟き、間もなく女性は死亡。近くに高い建物は無く、飛行機から落とされた様子もない。いったいどこから来たのか!?謎の解明に乗り出した東洋新聞社の清水香織は、奇妙な死体出現を可能にするトリックを思いつき、ある実験を提案するが…。名探偵・神津恭介が見せる最後の名推理。
著者等紹介
高木彬光[タカギアキミツ]
1920年青森県生まれ。京大工学部卒。’48年に江戸川乱歩の推薦による『刺青殺人事件』でデビュー。’49年『能面殺人事件』で探偵作家クラブ賞を受賞。’95年逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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セウテス
85
神津恭介平成三部作第3弾。真夜中、新宿の公園でベンチに寄り添う恋人たちの前に、白樺の木の枝を突き破り女性が落ちてくる。近くには高層ビルも無く、飛行機が上空を飛んでいた訳でもない。平成三部作最終話であり、新聞記者清水香織のシリーズでもある。本作が、名探偵神津恭介の最後の登場と思えば、その推理の切れ味に寂しくもなる。正直私などは、神津恭介=近藤正臣で頭に浮かぶ為、TVドラマ11作品の印象が強い。もしもこの三部作を最初に読んだ読者がいたら、「刺青殺人事件」「人形は何故殺される」等を、是非とも読んで欲しいと願う。2019/05/29
yucchi
29
神津恭介平成シリーズ第3弾。事件が始まり神津センセー登場となるのだが、次に事件が起こるとわかっていながら防げないという。探偵って起きた事件に対しては強いけど、事件を未然に防ぐ力はないものなのだと改めて思った。2015/10/03
coco夏ko10角
16
神津恭介シリーズ、平成三部作完結。三部作の主役ってどれも清水香織だったな…。神津恭介成分が足りない。でも空から人が降って来る謎はよかった。神津恭介引退の事件、途中までで真相編無くてもいいから出ないかな…。2021/12/22
もぐもぐチョビたん
6
神津恭介シリーズ(=^ェ^=)リアリティはないけどインパクトはあって面白い仕掛け。血痕は気になったけどね。しかし神津恭介〜ってタイトル通りじゃなくて清水香織の〜だったね(^^;老成したからか受けの姿勢が強くていまいちパッとしなかったかな。某令嬢よりはマイルドだけど苦手なキャラだったなぁ。寂しくなるね。2015/10/23
ミリアーデ
2
神津シリーズ三冊目(私の中で)、シリーズものとしてはラストだった。。アクロバティックなトリックで、嫌いではないけどびっくりも納得もできなくて、ほーーって感じ。表現がくどいなあと思うところも多少あったけど、まあ、読みやすくて楽しめた。2017/10/20