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光文社文庫
アイトン・フォレストの隠者―修道士カドフェル〈14〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 337p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784334761516
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

修道院の寄宿舎に預けられていたリチャードは、亡くなった父親のあとを継ぎ十歳でイートンの荘園主となった。野心家の祖母ダイオニシアは、領地拡張のため両隣に荘園を持つ領主の娘と孫の結婚を画策していた―そのリチャードが突然、姿を消した。自らの意志か、それとも…一方、修道院が所有する森の中で、アイトンの草庵に住む隠者カスレッドの従者を訪ねた男が死体で発見された。この二つの事件に繋がりは…。

著者等紹介

ピーターズ,エリス[ピーターズ,エリス][Peters,Ellis]
1913年9月28日、英国シュロップシャー州ホースヘイに3人兄弟の末っ子として生まれる。祖母はウェールズ人。幼少期、地方史に造詣が深い母と一緒に、ウェールズ国境近くの古城や旧跡を見に行ったことが、将来の作家生活に大きな影響をもたらした。’33年から’40年までの7年間は化学者の助手・薬剤師として働き、第2次世界大戦では海軍婦人部隊に従軍。’36年に歴史短編小説を発表して、作家デビューを飾る。以後25年間に20冊以上の歴史小説を本名のイーディス・パージターで刊行する。’59年からエリス・ピーターズ名義で推理小説を書き始める。’81年にイギリス推理作家協会のシルヴァー・ダガー賞、’94年には大英勲章O.B.E.を授与される。翌’95年10月14日死去、享年82であった

大出健[オオイデケン]
1942年生まれ。『アイトン・フォレストの隠者』を始めとしたカドフェル・シリーズを訳すほか、近年の訳書に『図説ロンドン年代記』などがある。デジタル書店「グーテンベルク21」を主宰
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

102
今回もこの僧院に絡む事件が起きて、政治的な動きを暗示するようなこともあり、また結構悪の強う人物が登場したりで、読んでいて日本の時代小説を読んでいるような気がしました。いつもながらの登場人物はおなじみで健在です。最後はそんなに厳しい結末ではなくやはり女性が書かれているからなのかなあという気がしました。2016/06/24

たち

28
孫を食い物にするおばあさん、極悪過ぎます。まるで、アイトンの森に棲む鬼ババって感じ。それにしても、カドフェルのところには、怪しい人々が、やたらと集まって来ますね。まるで、神様が彼を試しているように思えます。2018/02/27

夜の女王

14
イートンの荘園主が亡くなり、跡取りは修道院に預けられてる10歳の少年。祖母のダイオニシアは己の野心のために、父親の遺言を無視して孫を隣の荘園主の娘と結婚させようとする。一方、イートンと隣接する修道院所有の森ではトラブル続出。そして、修道院には逃亡した農奴を探しに傲慢な荘園主がやってきた・・・農奴と言うと、無知でみじめな栄養失調寸前の存在としか連想できないが、ブランドは意外と立派な男で自立するだけの技もある。イメージが違う(笑)。今回もいくつかの伏線(バレバレだけど)がラストで収まるところに収まってスッキリ2018/07/16

紫草

8
ストーリー自体は、このシリーズのパターン通り、途中でだいたい想像つくところにおさまって、ああ、よかったねという感じ。このシリーズを好きなのは、修道院の院長やカドフェルの、落ち着き、穏やかさ、寛容なとが、読んでいて心地よいのです。現実の世界でこんな事言うと、何だかおもしろくない人みたいで嫌なんだけど、正しく生きようと努めてる人ってやっぱりいいなあと。正しい、は違うかな。副院長も彼なりに正しく生きてるけど好きじゃないから。正しいではなくて、私欲なく、とか、寛容にとか、かな。そんなことを感じました。2016/08/13

きりぱい

4
面白かった。父の希望で幼い頃から修道院に預けられ、その父を亡くして荘園の跡取りとなったリチャード。成人するまで残るべきか即刻荘園に帰るべきか、強欲の人々がもうひどい。リチャードが逃げてきたところなんて本当にいじらしくて。思えば同じ縛りにあるヒルトルードも哀れ。事はそれだけでなく、女帝がらみでまるで三銃士の活躍を思わせるような陰のドラマがあり。大体いつも、思っている人物ではなかったというパターンが多いけれど、ここでももしや?と思わせる怪しい人物が複数いて、その辺の複雑さがすっきりまとまるのが気持ちいい。2013/06/12

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