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光文社文庫
聖域の雀―修道士カドフェル〈7〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 351p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784334761363
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

―教会では夜半の祈りが捧げられていた。その静寂は、若者芸人とそれを追いかけて雪崩れ込んできた群衆によって破られた。金細工人の家で結婚披露宴をしていたところ、余興をしていた芸人が主人を殺して、金銀を盗んだというのだ。芸人は教会という聖域にかくまわれることになった。カドフェルは男の無実を信じて、真犯人を探し始める。金銭欲、嫁姑争い…。生臭い人間たちの中から、真犯人が浮かび上がるのだった。

著者等紹介

ピーターズ,エリス[ピーターズ,エリス][Peters,Ellis]
1913年9月28日、英国シュロップシャ州ホースヘイに3人兄弟の末っ子として生まれる。祖母はウェールズ人。幼少期、地方史に造詣が深い母と一緒に、ウェールズ国境近くの古城や旧跡を見に行ったことが、将来の作家生活に大きな影響をもたらした。’33年から’40年までの7年間は科学者の助手・薬剤師として働き、第2次世界大戦では海軍婦人部隊に従軍。’36年に歴史短編小説を発表して、作家デビューを飾る。以後25年間に20冊以上の歴史小説を本名のイーディス・パージターで刊行する。’59年からエリス・ピーターズ名義で推理小説を書き始める。’81年にイギリス推理作家協会のシルヴァー・ダガー賞、’94年には大英勲章O.B.E.を授与される。翌’95年10月14日死去、享年82であった

大出健[オオイデケン]
1942年生まれ。カドフェルシリーズを訳すほか、デジタル書店「グーテンベルク21」を主宰
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

129
この巻は結構どろどろした人間関係があって楽しめました。読みながら、パトリシア・ハイスミスを思い起こしました。また、僧院に入ればかくまってもらえるということも昔の日本の江戸時代の寺院と同じようだなあと感じました。僧院内部でも争いがあるのですが、最後はあまりすっきりはしないけれど希望があるような終わり方です。2016/05/30

真理そら

40
再読・シリーズ第7弾。「裸足で連れ出すことができさえしたら!」確かにそうだけど、長い間家のために働き続けた彼女は裸足で出ることなど考えもしなかっただろう。旅芸人リリウィンとブラザー・アンセルムの音楽を通じた交流の場面が好きだ。したたかな新婚のマージェリーの立ち回りっぷりも楽しく読める。登場人物の魅力度、ミステリー度ともに満足な内容でシリーズの中でも特に好きな巻。2019/12/06

むらさきめがね

18
面白かったなあ。殺人の経緯もドラマチックで良かったんですが、女主人の地位をめぐるマウンティングとか、そういう細かい部分が最高。こういう人間関係の機敏をかくのは女性作家の方がやっぱり上手。どんどん面白くなってきてるので、今年中にシリーズ読破したいです。2016/03/12

夜の女王

18
☆☆☆ 3組のカップルが出てくる。一組は貧しいけれど相思相愛。でも、危機が迫っている。一組は結婚によって、取引のように結び付けられたカップル。当時としては当たり前の関係。あと一組は最後まで出てこない。つまり隠さねばならない関係だということ。最初にオーリファーバー家の詳しい説明があったのに、最後の方までその伏線に気づず、動機も犯人も全く分からなかった。その哀しい動機が何ともやりきれない。ウォルターに怒りを覚える。彼とマージョリー夫婦の今後の関係が気になる。2015/04/09

みつちや

13
シュルーズベリ修道院に窃盗容疑で村人に追われた吟遊詩人がなだれ込み、罪が確定するまで滞在を許された。無実を主張する彼のため、消えた花嫁持参金の行方を追っていると職人の水死体を発見する。前作から間が空いての読書だったが中世の雰囲気に浸れて満足。ドラマが懐かしくなり読了後に追っかけ視聴。結末がなんとも悲しい。2023/06/18

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