内容説明
「人間は国家を形成する動物である」。この有名な定義で知られるアリストテレスの主著の一つで、後世に大きな影響を与えた政治哲学の最重要古典。王制と独裁制(単独者支配)、貴族制と寡頭制(少数者支配)、共和制と民主制(多数者支配)。六つの国制を基盤に現実的な最善の国制を探究する。
目次
第1巻 共同体についての緒論と家政論(最高の共同体としての国家;国家に至る共同体の自然発生 ほか)
第2巻 先人の国家論と諸国制についての検討(考察の出発点となる「共有」の問題;プラトンの国制論1―国家の目的は一つになること ほか)
第3巻 国家、国制、市民の関係(市民の定義;市民の定義をめぐる問題 ほか)
第4巻 王制以外の諸国制と現実的な最善の国制(国制の研究は何を仕事とするか;残る研究課題の列挙 ほか)
著者等紹介
アリストテレス[アリストテレス] [АΡΙΣΤΟΤΕΛНΣ]
384‐322 B.C.。古代ギリシャを代表する哲学者。ギリシャ北部のスタゲイラに生まれ、17歳ころアテナイのプラトンの学園アカデメイアに入学、20年間研究生活を送る。プラトンの死後、小アジアなどでの遍歴時代を経て、50歳近くでアレクサンドロス王の庇護のもとでアテナイに学園リュケイオンを創設し、学頭として研究と教育に没頭した。かれの著作は講義ノートが大部分であり、内容別に整理され、学問方法論、理論学の『形而上学』『魂について』、実践学の『ニコマコス倫理学』『政治学』、制作学の『詩学』などがある
三浦洋[ミウラヒロシ]
1960年生まれ。北海道情報大学情報メディア学部教授。博士(文学)。北海道大学大学院文学研究科(哲学専攻)博士課程修了。研究分野は、古代ギリシャ哲学を中心に、哲学、倫理学、芸術学にわたる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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