出版社内容情報
感性豊かで個性的な四姉妹と、南北戦争従軍のため留守の父親代わりを務める堅実な母親との、クリスマスから始まる1年間の物語。
内容説明
メグ、ジョー、ベス、エイミー。感性豊かで個性的な四姉妹と、南北戦争に従軍する父親に代わり、家を守る堅実な母親との1年間の物語。隣家のローレンス氏や少年ローリーらとの交流を通し、少女たちは大人に近づいていく。ティーンエイジャーの日常を生き生きと描く、不朽の名作!
著者等紹介
オルコット,ルイーザ・メイ[オルコット,ルイーザメイ] [Alcott,Louisa May]
1832‐88。アメリカの小説家。進歩的な思想家・教育者である父ブロンソン・オルコットと母アビゲイルの次女としてフィラデルフィアで生まれる。家計を助けるため、16歳ごろから執筆を始める。同時に家庭教師などのさまざまな仕事をしながら書き続け、四姉妹の日常生活を描いてベストセラーとなった自伝的小説『若草物語』で作家としての地位を築く。以後、家計の貧困からは解放され、旺盛な執筆活動を続ける。父が他界した2日後である1888年3月4日、55年の生涯を閉じる
麻生九美[アソウクミ]
東京都生まれ。翻訳家。早稲田大学卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
藤月はな(灯れ松明の火)
106
ハウス世界名作劇場で知っていた作品。原作をやっと、読む事が出来ました。序盤、入り込むのに難儀しましたが、4姉妹達が良い子だけでなく、それぞれ、欠点がある等身大の女の子達だと知るとぐっと身近になったよう。特にローリーを参加者が女性だけだった文学クラブへの入会を推薦する場面とメグのロマンス、ラストの合唱は手を打つほど、心が華やぎます。しかし、度々、母親を通しての教訓的なまとめや悪役的なマーチ夫人の描写が来ると鼻白む事もしばしば。恐らく、前に『マーチ家の父』を読んだ影響がまだ、残っていたからだと思います。2019/04/03
おか
91
「ただいまぁ!」って扉開けたら「おかえりなさーい!」って家族が迎えてくれる そんな懐かしい世界です( ◠‿◠ )子供の頃にも大好きだった。当時はベスが良い 否メグが、、、いやぁジョーみたいになりたいかな、、、エイミーは子供だよね、、、なーんて思っていた(//∇//)この四姉妹が良いのは 誰一人完璧に良い子ではない!だからなお一層身近に感じる「なんだぁ 私と一緒じゃん」って思える。その上 この家庭の愛の絆と祈りの暖かさが心地よい( ◠‿◠ )確か四部作だったから まだ楽しめそう╰(*´︶`*)╯♡2018/05/04
molysk
78
真面目でしっかり者のメグ、勝ち気で作家志望のジョー、やさしくつつましいベス、おしゃまで皆に愛されるエイミー。マーチ家の四姉妹は、敬虔な母と、善良な隣人たちに囲まれて、父親が出征で不在の一年に起こった悩みや出来事、事件を乗り越えて、少女から自立した「リトル・ウィメン」へと成長していく。プロテスタントの寓意物語「天路歴程」が重要な役割を果たす本作は、清貧を尊び、労働を歓びとする、清教徒の価値観が貫かれた物語である。同時に、職業人としての活躍が描かれる女性の姿は、本作の小さな愛読者の生き方に大きな影響を与えた。2021/09/23
夜長月🌙@読書会10周年
67
南北戦争当時のアメリカでのマーチ一家の4姉妹の1年間を描きます。いろいろなエピソードがありとても1年間の出来事とは思えないほど盛りだくさんです。4姉妹の最年長ベスでも16歳ということで4人の生活は貧しいながらも和気あいあいと楽しげに綴られていますが、一変するのが197ページです。彼女たちに厳しい新世界が開かれ、子どもたちの平和な世界は崩れ去ります。それが現実というものなのです。2023/10/10
Miyoshi Hirotaka
46
「赤毛のアン」と並ぶ昭和文学少女の必読書。時代は南北戦争の銃後だが、戦争の悲惨さはない。「風と共に去りぬ」には敗者視点の緊迫感があるが、勝者視点の余裕さえ感じられる。また、数には意味があるという定石はここでも生かされている。四姉妹の意味は完全。モデルは筆者を含む実在の姉妹だが、ローティーンからハイティーン、つまり、当時の結婚適齢期までを網羅し、年齢による感性の違いを描き分けている。邦題は「若草物語」だが、原題は「リトル・ウィメン」。姉妹の微笑ましいドタバタ劇を通じて女性の成長を立体的に描いた不朽の名作。 2023/07/22