光文社古典新訳文庫<br> 書記バートルビー/漂流船

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光文社古典新訳文庫
書記バートルビー/漂流船

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  • サイズ 文庫判/ページ数 347p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784334753160
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

出版社内容情報

『白鯨』と並ぶメルヴィルの代表作。文学、哲学の両方の分野へも大きな影響を与えた稀有な文学作品。

内容説明

ウォール街の法律事務所で雇った寡黙な男バートルビーは、決まった仕事以外の用を言いつけると「そうしない方がいいと思います」と言い、一切を拒絶する。彼の拒絶はさらに酷くなっていき…。不可解な人物の存在を通して社会の闇を抉る、メルヴィルの代表的中篇2作。

著者等紹介

メルヴィル,ハーマン[メルヴィル,ハーマン] [Melville,Herman]
1819‐1891。アメリカの小説家。マンハッタンの商家に生まれる。銀行員、小学校教師などを経て、1841年に捕鯨船アクシュネット号に乗り組み、太平洋での捕鯨に従事する。翌年にマルケサス諸島で船から逃亡し、タイピー渓谷に滞在。その後も捕鯨船や軍艦を乗り継ぎ、1844年に帰国。続く数年間に、船員時代の体験を元に小説『タイピー』『オムー』などを執筆、1851年には『白鯨』を発表し名声を博す。その後も『ピエール』『詐欺師』などを書き継ぐも生活に困り、1866年から20年ほどは税関に勤務する

牧野有通[マキノアリミチ]
1943年生まれ。東京大学文学部大学院修了。アメリカ・アイオワ大学大学院修士。元明治大学文学部教授。現在日本メルヴィル学会会長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

takaichiro

102
「白鯨」の著者メルヴィルの米国文学作品。これぞ文学という雰囲気で当時の社会問題を風刺、また自分なりの主張を織り交ぜて物語を展開。書記パートルビーは秀作。社会常識の中で生きること自体が”奴隷化”していることにならないかと問いかける。読者はパートルビーの仕事を拒絶する姿に違和感を抱くだろうが、それは読者が勤労を無条件に受け入れる社会の奴隷となっているからだとの主張を底流におく。人間は意識的な存在。心に浮かぶ思い・信念に従って生きざるを得ないのであり、どの立場をとっても何かに縛られている状態に変わりない。ふむ。2019/08/29

ペグ

82
訳者を変えて再々読。たった一言しか発しない〜その一言は否定を表して、訳者によって微妙に違う。ウォール街〜世界でも屈指の金融街をバックに発せられるこのひとことは、資本主義への痛烈な批判か。雇用主から命令され懇願されても一歩も譲らない。食事も取らずじっと動かないバートルビーは全身で生きて死んだ。悲劇は喜劇になり、突き抜けた青空に孤独な魂がたゆたう。2019/10/23

♪みどりpiyopiyo♪

60
ウォール街の法律事務所で雇った寡黙な男バートルビーは…。■面白かった♪ 中編2作、どちらも「なになに?なんなの?どうしたのー??」って思ってるうちに あれよあれよと事態は混迷を深め。ちょっとした謎解き気分も味わえて、読後ははたと考え込んでしまいました。■作者のメルヴィルは『白鯨』の人。不可解な人物の存在を通して社会の闇を抉る様は南北戦争前の作とは思えないほど実験的で先見性に溢れ。巻末の解説も興味深く、メルヴィルという作家の何たるかが少し分かりました。(1853、1855年。2015年 牧野有道 訳)(→続2018/06/26

らぱん

57
「書記バートルビー」は別訳版に続いての再読になる。彼からの問いである「あなたはその理由をおわかりにならないのですか」をあらかじめ突き付けられた上での結果は、間違っているのはやはり世界の方であり、バートルビーとは聖なる愚者だと確認した。広義では自らの主人公として生きているか、狭義では拝金主義に陥っていないかを訴えてくる。人物造形が素晴らしく、信用のならない語り手による物語の力を存分に生かした秀作である。メルヴィルは生前には高い評価を受けられなかったらしいが、200年早かったのだとつくづく思った。↓2019/09/24

らぱん

52
「漂流船」は初読で「バートルビー」との二編を併せ読むことで理解が深まった。共通のテーマは奴隷だろう。どちらも物語を導くのは信用のならない語り手で、読者をあさっての方へ連れて行こうとする。比べると「漂流船」は冗長にも感じられるが、何度も繰り返される語り手デラーノ船長の認識や判断の揺れる様子はうねる波に翻弄される船のような効果があるように感じた。物語全体も常識や社会通念に揺さぶりをかけ読者に問いを投げかけてくる。「バートルビー」が突出しているせいもあるが「漂流船」は普遍性がやや弱いかもしれない。2019/09/25

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