光文社古典新訳文庫
自由論

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  • サイズ 文庫判/ページ数 271p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784334751197
  • NDC分類 133.4
  • Cコード C0198

内容説明

簡潔にして明解な訳で甦るイギリス経験論の白眉。「自由」の本質を理解するために。

目次

第1章 はじめに
第2章 思想と言論の自由
第3章 幸福の要素としての個性
第4章 個人に対する社会の権威の限界
第5章 原則の適用

著者等紹介

ミル,ジョン・ウチュアート[ミル,ジョンウチュアート][Mill,John Stuart]
1806‐1873。19世紀イギリスを代表する哲学者、経済学者。父、ジェームズ・ミルは有名な功利主義哲学者、歴史家。幼少時から父による厳格な教育を受け、ギリシャ語、ラテン語、論理学、経済学などを学ぶ。学校教育は受けていない。17歳から35年間、東インド会社に勤務し、専門職としての学者生活を一度も送ることはなかった

山岡洋一[ヤマオカヨウイチ]
翻訳家。1949年生まれ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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藤月はな(灯れ松明の火)

30
国が成り立つためには国民の幸福が重要視される。しかし、個人の求める幸福や意志を多数の違った幸福や意志で潰すことは許されない。それは、その人の尊厳を無視し、自分達だけが優位な立場でいることを前提にした、緩やかだが暴力的な手段であるからだ。そしていずれは自分の意志が全体と異なってしまった場合、その手段が自分に返ってくるだろう。道徳性がないとされる功利主義は、カントの義務論による定言命法と反するとされる。しかし、定言命法と全体主義に基づいてユダヤ人をガス室へ送り込んだアイヒマンを対比してみると皮肉にも感じられる2015/01/23

takam

15
読む前は自由経済についての議論をする本だと思ったが、本当に政治的や経済的、はたまた社会的な自由とは何かを問う本である。当時のイギリスは先進国であったものの、大衆のレベルはそんなに高くなかったことが伺えて面白い。変わった人を排斥する傾向があった記述が出てくる。面白いのはイノベーション的な考えをミルが提供している点である。彼曰く、社会にいる変わった人間を大事することで見えてくるものがあるということ。変人を大事にすることで、固定概念から外れた見方が得られて、社会的に豊かになることは、イノベーションを連想させる。2020/01/15

白義

9
自由と人間性の本質、尊厳の擁護を最も雄弁に語った、近代最良の自由主義の代表作。本書が描く原則は、他者危害原理。ものすごくシンプルに言えば『他人に迷惑かけなきゃ何しても自由だ』ということだ。逆に言えば、善悪が絡むのは他者との関わりにおいてのみとも言うことだ。自己自身に関しては、愚行も社会的には許容されるだろう。これだと一見普通の読者には魅力がなさそうだが、ミルは人が自由に自らの個性を発展させることが、人類にとってどれほど尊く、価値があり、利益があるかを熱弁する。それが今も本書を自由のバイブルにしている2011/09/09

seer78

7
イギリス自由主義の古典。思想・表現・出版の自由を力強く支持する一方で、どんな場合にその自由に限定が加えられるべきかを議論するという流れ。ミルは、権力による個人への干渉は最小限にすべきと考えている。専制君主よりも世論による専制、ある価値観の押し付けの方に警戒心があるようだ。ミルにとっては、20世紀の福祉国家の誕生は自由の後退でしかなかったのかも。「本人のみに関わる自由」の主張からは、フランスのフーコーの「統治性」やドゥルーズの「内在性」に近いものを感じた。資本主義へのあまりに楽天的な態度には笑ってしまう。2015/04/07

黄色と橙

7
社会や文明の発展のためには個性や多様性を保証しなければならない。そのためにも個人の自由は最大限に尊重されるべきであり、個人の自由に制約を加えることが認められるのは他者に実害を与える場合に限られる。民主主義の成熟期を迎えつつあった19Cイギリスで、国家権力や世論の力に飲み込まれないために、ミルはシンプルかつ力強い主張を高らかに謳いあげます。興味深かったのは、社会契約論の否定、キリスト教道徳批判のパート。自由主義と教育についてはもうちょっと考えていきたい。なめらかな訳文で光文社新訳文庫の本領発揮といったところ2011/12/28

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