内容説明
記憶を無くし満身創痍の状態で、横浜中華街の安ホテルの一室で目覚めた“俺”。そばにはアンと名のる女がいて車から投げ出されたところを助けてくれたという。いったい自分は何者なのか。なぜそんな目に遭ったのか。記憶を取り戻すため行動を起こすが、得体のしれぬ複数の組織に追いかけられる。幾重にも仕掛けられた罠。果たして真実は手に入れられるのか!?―。
著者等紹介
香納諒一[カノウリョウイチ]
1963年神奈川県生まれ。’91年、「ハミングで二番まで」で第13回小説推理新人賞を受賞しデビュー。’99年、『幻の女』で第52回日本推理作家協会賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ミスターテリ―(飛雲)
40
突然、横浜中華街の安ホテルで目を覚ます主人公。記憶喪失で自分が何者かもわからず、どうやら誰かに襲われたらしい。なぜか周りには公安警察、CiA、チャイニーズマフィアが、誰が敵か味方かもわからない状況で、次から次へと起こる危機的状況に、記憶を失った主人公は、そのピンチをどうやって乗り越えていくのか、これがハードボイルドの真骨頂、すべてのおもしろ要素が揃っていて、そして作者が香納涼一ならば面白くないはすがない。だまし騙され、最後までハラハラドキドキの連続で、久しぶりに本格的なハードボイルドを堪能させてもらった。2023/09/08
ほし
15
記憶を失った主人公がチャイニーズマフィア、公安警察、CIA と虚実交わる駆引きをしながら真実に向かって行くお話し。ハードボイルドタッチの作品でドンパチもあるので簡単に人が死ぬのだけれど、なんか軽い感じ。科学的な事はさておき、エンターテイメントとして楽しめました。何はともあれ、アンのキャラクターが良い。凛としており気が強く、でも可愛らしい様子がとても魅力的でした。「私があなたを守ってあげる。」誰もが相好を崩すことでしょう。2014/04/04
tendo
6
乱暴に言うと、記憶喪失して陰謀に巻き込まれるお話。面白かった!香納諒一らしさが遺憾なく発揮されている作品だと思います!2011/08/19
C.O.
3
とても面白かった。最近読んだロバートラドラムとかトムウッドとかより何倍も面白かった。結末が予想通りみたいなところはあったがそれでも結末に素直に納得出来た。「暗殺のアルゴリズム」と違ってハッピーエンド(?)なのも凄く良い。映画とかドラマ化したら面白そう。香納諒一って初めて読んだ気がするけど人物描写とかストーリーも気に入ったので他の作品も読みたいと思った。2013/11/18
おぎにゃん
3
面白かった。記憶は人間のアイデンティティの根本。そのアイデンティティを失った男の戸惑いや、誰も信じられない孤独感がひしひしと伝わってくる。終盤のどんでん返しも秀逸。「記念日」と言うタイトルの意味にはウルッときた。アンちゃん最高!2013/10/11
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