内容説明
懸賞で当たった映画の試写会で私が目にしたのは、自分の行動が盗撮された映像だった。その後、悪夢のような出来事が私を襲う…(「試写会」)。とある村に代々伝わる極秘の祭り。村の十七歳の男女全員が集められて行われる、世にも恐ろしく残酷な儀式とは?(「秘祭」)。ブラックな笑いと鮮やかなオチ。新鮮やオドロキに満ちた、坂木司版「世にも奇妙な物語」。
著者等紹介
坂木司[サカキツカサ]
1969年東京生まれ。2002年『青空の卵』でデビュー。引きこもり探偵・鳥井真一とその人間模様を描いたデビュー作を含む三部作で高い評価を得る(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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読書素人本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
馨
285
ショートショートの世にも奇妙な物語みたいな感じでした。読みやすくて次々読めます。最初の話『カフェラテのない日』『物件案内』のよなハートフルな作品もあれば『恐いのは』みたいな奇妙な恐怖感のものもあり楽しめます。どの話もオチがしっかり出来ていてうまいと思いました。2018/04/28
にいにい
273
坂木司さんの文庫本は、みんな読破しているつもりだったけど、これは、読んでなかった。坂木さんにしては、ブラック度が高い、違う作風も楽しい坂木版「世にも奇妙な物語」。26篇全て、短くて読みやすく、視点の多彩さに唸らされる。なかでも、「秘祭」、「MM」、「物件案内」、「ビル」業務のような話が好きかな。2016/07/04
ダイ@2019.11.2~一時休止
232
ブラック系が多めのショートショート集。最先端・ゴミ掃除・試写会なんかがイイ。2015/01/02
hiro
223
‘黒’坂木司さんのショートショート。坂木さんの本は『和菓子のアン』から読み出し、これがちょうど10冊目。ショートショートという形態だけでなく、坂木作品の特長は、日常の謎、成長譚、お仕事小説、作品間のリンクだと思っていたが、今までとまったく違った作風の作品で、作者を伏せて読んだら、坂木さんが作者だと言い当てるのは不可能だったと思う。しかし、通勤時間など限られた時間での読みやすさ、ブラックな作品が多い収録26作の落ちが楽しめるなど、ショートショートならではの面白さを味わえた。たまにはこのような黒坂木もいい。2013/12/15
takaC
213
なるほどね。The pen is mightier than the sword. ってことだね。たぶん。2015/05/22