光文社文庫
地獄篇三部作

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  • サイズ 文庫判/ページ数 201p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784334748500
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

新人作家・大螺狂人が終戦直後の文芸雑誌の依頼により小説執筆を決意するまでを戯画的に描く第一部笑熱地獄。作家名のパロディや、当時の文壇や出版界の裏側を連想させる記述により長らく未発表だった問題作である。そして主人公が書いた作中小説がそのまま第二部無限地獄に。その小説発表後の反響を辛辣に綴る第三部驚喚地獄。大西文学の原点が味わえる傑作小説。

著者等紹介

大西巨人[オオニシキョジン]
1919年福岡市生まれ。九州帝国大学法文学部中退。毎日新聞西部本社勤務を経て、対馬要塞重砲兵連隊の一員として敗戦を迎える。戦後、福岡で雑誌「文化展望」の編集に携わり、「近代文学」第二次同人となる。’48年、『精神の氷点』『白日の序曲』を発表。’52年に上京。以後幅広い創作活動を続けている。ほぼ四半世紀を費やして完成した大長編小説『神聖喜劇』(光文社文庫全五巻)は日本近代文学の金字塔と称される(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Z

4
これを現代の作家やってほしー(他力本願)。特徴は、主人公の知性が光る膨大な引用癖(これ凄いですよ)。と、くだらない環境や人物を笑い飛ばすパロディなり風刺の意識。戦後の文壇の党派性を否定し、孤独のなかでも力強い主人公の様は大西巨人の孤高と重なる。戦争時の軍隊を風刺した『神聖喜劇』読もうか迷い、この本取ったが、これは神聖喜劇読まないと2017/03/05

きいち

2
神聖喜劇に続き大西巨人のものが読みたくなって手に入れた。不思議なのが、戦後派や第三の新人的な題材なのに、全くそうは感じないこと。笑熱地獄の名前パロとかいただけない限りだし、作中作の主人公は東堂になれなかった東堂で暗すぎるのだけれど、でも、何とはなしのドライさ、あっけらかんさは決して粘着質な「私小説の私」のものではなく、現代的な主体批判になっているように思えた。2012/10/04

悸村成一

0
再読かも知れない。しっかし、晦渋な文章もさることながら、細部・展開・テーマに至るまで、要領を得ず理解しにくい。……原民喜らしい人物は登場しない。 1072014/12/08

satohachi

0
密度の濃い文章に浸った。2010/09/19

カラシニコフ

0
作家や雑誌名のパロディがあって面白かった。面白かった。やはり文壇や出版界って、異様な気がしました。第二部が中心なのかな、と思いました。2021/04/12

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