内容説明
元警視庁捜査一課長の長源寺大志が撃たれた。いまはテレビのエキストラをしながら、後輩刑事たちを手伝い事件を解決する「名刑事」が公衆の面前で狙撃されたのだ。襲った犯人はいったい誰なのか。“名探偵”の愛犬・フーバーがシリーズ最大の「敵」に立ち向かう「逢魔が時」、涙なくして読めない感涙の短篇「津軽のクロ」を含む5作を収録。大人気シリーズ第7弾。文庫書下ろし。
著者等紹介
笠原靖[カサハラヤスシ]
福井県小浜市出身。明治大学法学部卒業。福井放送アナウンサー、学習研究社を経て、イラストレーターとして独立。1990年『夏の終り』で、第7回織田作之助賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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KAZOO
132
このシリーズもよく考えてくれています。この巻には5つの短編が収められていますが、本当に犬というのは人間をよく観察しているのでしょうね。作者がよく犬の気持ちなどをうまく書かれていると感じます。表題作はあまりたいした事件ではなく終わるのですが、犬の人を見る感じが出ていました。私は最初の「津軽のクロ」がよく泣けました。外では読めない感じです。2016/05/09
はつばあば
52
こんなにも素敵な犬の事ばかり書かれては犬を飼いたいけれど、飼うだけの体力と時間がない。本の中での出会いだけで我慢しよう。それにしても今回の長源寺さんは災難尽くしだし、ほんのちょっとの心の行き違いがとんでもない事件を引き起こす。日常の些細な1コマが、犬を通して1冊の本になる・・止められないわけだ。後1冊、刑事のプライドでお終いにしよう。うちの猫が拗ねてしまう。それでなくとも本にしがみ付いている私にいらだって・・噛まれた。2016/05/08
あつ子🐈⬛
10
再読。短篇5作品のうち2作が悲しいお話で、ほろほろと泣いてしまう。良いお話もあったけど、帯の言葉(わたくし帯マニアです)「愛犬家には堪らない」って本書には当てはまらないと思うんだけどなあ…2024/12/03
まこまこ
2
★★★★⭐2019/09/09
カエル氏
1
「津軽のクロ」と「棕櫚の門」は読んでいて辛かった。2018/04/08