内容説明
片桐弦一郎の用人仲間である但馬佐兵衛が、何者かに殺された。懐中にあった大金が紛失している。金は能勢家の殿様の命で借り受けたものであった。佐兵衛から自分の身に何か起こった時、妻子の様子見を頼まれていた弦一郎は、彼らを訪ね犯人探しを開始する。現場付近で目撃者を見つけ出したことを告げると、但馬家を巻き込んだ思いもかけぬ事実が…(表題作)。
著者等紹介
藤原緋沙子[フジワラヒサコ]
高知県生まれ。立命館大学卒業。小松左京氏主宰「創翔塾」出身(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ベルるるる
27
玉すだれ芸人の与三郎はこれからも鬼政の下で働くのかな。鬼政って懐が深い。いつか別れた奥さんと再会できる日がくるといいけど。2019/03/31
ごへいもち
17
こういうお気楽なのが好み2024/01/22
ひろん
6
口入れ屋の渡り用人仲間との別れ、後半は大藩に巣食う女の確執。2014/03/23
たーくん
5
片桐弦一郎の用人仲間である但馬佐兵衛が、何者かに殺された。懐中にあった大金が紛失している。金は能勢家の殿様の命で借り受けたものであった。佐兵衛から自分の身に何か起こった時、妻子の様子見を頼まれていた弦一郎は、彼らを訪ね犯人探しを開始する。現場付近で目撃者を見つけ出したことを告げると、但馬家を巻き込んだ思いもかけぬ事実が…(表題作)。2023/11/10
ひかつば@呑ん読会堪能中
4
渡りの用人弦一郎の第3巻は短編3つ。町方の殺しにかかわる人情話、用人仲間が帯びた密命の話と、最初の2つは本来の用人家業から離れた探索ものだが、前巻で大活躍のおきんさんがチラリと出てくれたのはうれしい限り。最終話は大身旗本家に臨時の奥用人として雇われ、奥に蠢く陰謀を暴いてみせてくれる。とはいっても犠牲も小さくないので随分と哀れな話だった。2013/02/17