光文社文庫
結婚ぎらい (新装版)

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  • サイズ 文庫判/ページ数 285p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784334746483
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

倉田は別れた妻に、(ざま見さらせ)という気でいる。結婚は「やさしいウソ」のつきあい―結婚してひと月で悟った真理だった。三十半ばにして独り身に戻った倉田はミナミのバーで、ルイ子とまゆみ、年下の女性二人から言い寄られ、満更でもない様子だったが…(表題作)。男性が受け入れがたい、「きらい」な女性の振る舞いをユーモアたっぷりに描いた連作小説集。

著者等紹介

田辺聖子[タナベセイコ]
1928年大阪府生まれ。’47年樟蔭女子専門学校国文科卒業。’64年『感傷旅行(センチメンタル・ジャーニイ)』で、第50回芥川賞受賞。’87年『花衣ぬぐや まつわる…』で第26回女流文学賞受賞。’93年『ひねくれ一茶』で第27回吉川英治文学賞受賞。’94年第42回菊池寛賞受賞。’98年『道頓堀の雨に別れて以来なり』で第50回読売文学賞、第26回泉鏡花文学賞、第3回井原西鶴賞を受賞。’95年には紫綬褒章、2008年文化勲章受章(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

優希

64
面白かったです。男ぎらいの女性たちの振る舞いを描いていて共感しました。世の男性を振り回し、反論しようとする想いをユーモアに描いているのが痛快です。男女関係が面倒だと思ってしまうので、代弁者になってくれていると思わされる短編集でした。2018/04/29

新地学@児童書病発動中

28
田辺さんお得意のユーモアあふれる短編集。男女間のややこしい関係を巧みなブロットと存在感溢れる人物描写で描く。とにかくおかしくて、読んでいる間何度も吹き出した。あかん男もあかん女も田辺さんの筆にかかると愛しい人間に見えてくるから不思議。2012/08/03

たま

18
田辺さんの小説を読むのは2、3作目ですが、いきいきとした会話の描写が好きでテンポ良く読めます。本作は男の人が嫌いだと感じる女の人が続々と出てくる短編集で、女である私からしたら耳が痛くなるようなところもあれば、男性陣に反論したい気持ちになるところもあり、面白かったです。男女それぞれの良いところ悪いところ両方が生々しく描かれていて男女関係って面倒だと思うけど、嫌いにはなれないなぁと思わされる作品でした。2014/10/14

のぼる

5
田辺さんの作風は好きなんだけど、この短編集は読み疲れてしまった。男性の性格のバリエーションに比べ、女性はほとんどが気がきつくチャキチャキでうんざり。一階と二階の家庭内離婚の「家庭ぎらい」がは良かったな。確かに命令口調が癖の奥さんは嫌だなあ。よし子はんが面白すぎ。ラストはちょいしんみり…。文体は確かに女性のものなんだけど、よく女性を観察しているなあと感心した。2013/08/09

きのこ

5
いやー面白かった!皮肉さがちょうどいい感じで、思わず笑ってしまいました。 単行本が出たのが1989年なので意外に古いんだけど、 全然古さがなくて、今の時代にも合っています。 (特にサムライぎらい) 男性が読んだら共感できすぎて、未婚の人は結婚するのが嫌になりそう。 女性が読むと身に覚えがあることが多すぎて、冷や汗かくかも? 旦那さんに優しくしなきゃなー。 「結婚ぎらい」の倉田の妻のように、こんだけ言いたいこと言ってりゃ ストレスたまらんだろー。 オススメです。2009/11/13

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