内容説明
日本人の観光は少しせわしすぎる、という著者が「観光しない観光」を提案。目指すのは、どこへも行かない旅、何もしない旅。人影のない山道に分け入って手付かずの自然の美景に出会ったり、人知れず佇む老建物を裏手に回って観察したり。日本と英国での経験を元にリンボウ先生が実践的な旅を旅情たっぷりに指南。文庫版だけの「リンボウ流旅の流儀」も巻末に。
目次
第1章 日本(「無印良道」という思想;お接待のこころ;川べの道をもう少し先へ;羊羹の町を歩きながら ほか)
第2章 イギリス(イギリス逍遙;デヴォン、栄光のデヴォン;車を愛する風土;あれは何か…? ほか)
著者等紹介
林望[ハヤシノゾム]
1949年東京生まれ。都立戸山高校、慶應義塾大学文学部を経て、同大学大学院博士課程修了。ケンブリッジ大学客員教授。東京芸術大学助教授を経て、作家活動に専念。専門は日本書誌学、国文学。『イギリスはおいしい』(文春文庫)で日本エッセイスト・クラブ賞、『林望のイギリス観察辞典』(平凡社)で講談社エッセイ賞、『ケンブリッジ大学所蔵和漢古書総合目録』(ケンブリッジ大学出版)で国際交流奨励賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ジュール リブレ
26
日本とイギリスの旅の記録。何枚も写真が散りばめられていて、良い感じ。2017/04/04
goro@the_booby
19
掲載されてる写真に惹かれます。どこにでもあるような、でももうなくなってしまったかもしれないような風景。ふらふらと気の向くままに寄り道して出逢えた景色に心が落ち着く。自分だけの場所を探してまた旅がしたいと思わせる本です。想い出す風景がどこだったか思い出せない今日この頃。2014/11/19
kousei
10
国文学者の氏だけあって紀行文という感じでもなく歴史的な素養が文書に散りばめられていていかにもって感じ。何気ない景色、写真が美しい。2018/05/10
MASA123
7
写真と文章で構成された、旅エッセイというべき本でした。著者自身が撮った写真も多く掲載されているが、写真家の小泉佳春が撮った風景写真は、さすがにプロカメラマンの手になるもので眺めていて飽きないです。すこし蘊蓄の多い文章を読みつつ、写真を眺めれば、旅情がたっぷり味わえます。 本書のタイトルの意味は、有名観光スポットで埋め尽くしたような忙しい旅には行かない、ということでしたね。 素朴な絶景を眺めていると、こんな場所にふらっと行ってみたい気になります。でも、わたしは、メジャーな観光もしたいです。2022/03/26
Cちゃん
6
いろんな所にどんどん行ってるやん⁈でも観光地じゃない何でもない街にふらりと1人で訪れるのは自分も好きです。暖かくなったらまたカメラ片手にウロウロしたいな。ずっと気になってるイタリアのカントリーサイドにもやっぱり行ってみたい!2015/02/10
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- 和書
- スペイン語っておもしろい