内容説明
英国・シャーロック・ホームズ・ソサエティーに、世界有数の財閥から招待状が届いた。ある孤島の館で盛大なクイズ・イベントを行う。与えられた謎を解いた者には、巨額の賞金が出るというのだ。ところが参加した女性メンバーたちを待っていたのは、現実の、あまりにも奇怪な殺人事件の数々だった!驚愕の大トリック!奇想とロマン溢れる本格推理の傑作。
著者等紹介
柄刀一[ツカトウハジメ]
1959年、北海道生まれ。鮎川哲也編集による公募アンソロジー『本格推理』シリーズ(光文社文庫)への参加を経て、’98年『3000年の密室』でデビュー。ロマンティシズム溢れるテーマを、揺るぎない論理で展開する知的な作風で、多くの熱狂的な支持を集めている
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
セウテス
66
慶子さんとお仲間探偵団シリーズ第1弾。作者の博識的壮大な本格派というイメージを、ぶち壊す作品。ホームズ短編「マスグレイヴ家の儀式」には矛盾が在ると、昔から言われている。舞台はこの矛盾に新たな解読のイベントを開催する為に、シャーロキアンたちが招かれた館である。やがて主催者が岬館の母屋2階から転落死、主治医が崖までの足跡を残し失踪、更にはマスグレイブ館でも密室や不可解な死と様々な事件が起こる。感激する程の設定に、作者らしい見事なトリック。惜しむらくは前半と比べ、トリックの説明やラストの盛り上がりが足りない事。2017/02/09
gonta19
39
2011/1/27 Amazonより届く。 2014/4/9〜4/15 うーん、ちょっとこのトリック、結末はどうなんだろう。柄刀作品との相性の悪さを再確認。2014/04/15
桃水
13
2012/09/17:続編の「翼のある依頼人」から先に読んでしまいましたが、あまり問題なかったです。ドイルの「マスグレイヴ家の儀式」を元にしている話でシャーロッキアンなキャラたちによる薀蓄が満載でした。2012/09/16
シアン
7
慶子さんとお仲間探偵団シリーズ第1弾。トリックは豪快だけれど、ミステリとしては面白い。ただこのトリック、実際にはすぐに分かってしまうのではないかと思う(特に映像化したらすぐに分かりそう)。前半がやや冗長。2016/06/15
ニックネーム
2
前半も謎解きも冗長。一人称視点パートの「またまた閃いちゃった」「わかっちゃったかも」など何だかイラッとする文体。閃いちゃった陳説で場を凍らせるおマヌケヒロインが終盤で急に真相を説明し自分だけ幸せになるのが白ける。このタイトルと英国舞台なのが不思議なぐらい物語にホームズ関係なく主要人物も日本人。無線が壊れた船がどちらに有るか間違ってる。ロジャーは姓から一臣の母方の親族だがレジーナと従兄弟であるはずはない。レジーナがゴールドバーグの血族なら話の前提が崩れるぐらいの矛盾点。そしてクローズドサークル物ではない。2022/11/22
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