光文社文庫<br> いつでも夢を

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光文社文庫
いつでも夢を

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  • サイズ 文庫判/ページ数 247p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784334738563
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

手にカッターナイフを握りしめ、街角で雨に打たれつづける女。その姿を放ってはおけない二人の男。女と同様、胸の奥に深い哀しみを抱えるヤクザ者。生きるのに無器用な、売れない小説家。それぞれの孤独が出会ったとき、ほのかに希望は生まれ、やがてそれは、大きな愛情へと育ってゆく。太宰治賞作家が描く、ひとを愛するよろこびに満ち溢れた「純愛小説」の傑作。

著者等紹介

辻内智貴[ツジウチトモキ]
1956年福岡県生まれ。シンガーとしての音楽活動を経て、2000年に「多輝子ちゃん」で第十六回太宰治賞を受賞。独自の世界観から紡ぎ出される小説は、平易な文章でユーモアを交えながらも、人間にとって何が大事かを鋭利な刃物のように突きつけてくる。現在最も注目される作家
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

新地学@児童書病発動中

125
心に傷を持つ若い女性洋子が、心優しい人たちに出会って再び生きていこうとする物語。辻内さんらしき中年の作家が登場してくすりと笑える場面がいくつかある。これは大人のためのお伽噺だ。子供の時にお伽噺を読んで知恵とやさしさを学んだように、これを読むと真の優しさの意味を学ぶことができる。やくざの龍治が際立ったキャラクターで、雨の中で自分の心を傷をさらけ出す龍治を洋子が抱きしめる場面は泣けた。生まれてこなければよかったと落ちんでいる人を、洋子のように「うまれてきて、よかった」と感じさせる力を持った物語。2016/04/26

あつひめ

102
辻内さん2冊目。さりげなく、生きる希望を持たせてくれる方だなぁと感じました。痛みを感じたことがあるから、人の痛みにも敏感になれる。2005年に出版されたものですが、昭和の匂いがプンプンして今よりも人に対して優しかった事を思い出しました。できすぎ感ありありだけど、それが小説の良さ。今のような世知辛い、あっちこっちで殺人事件ばかりの時代に、こんな風に人に接することができたらって希望を持ちたくなりました。ラストはもう~ムフフって笑うしかありません。あまりにもみんな協力的で(笑)お気に入りの作家さんになりました。2013/07/21

紫綺

91
前回のオフ会でホワイトノイズさんにお借りした本。もっと早く読んでおけば良かった〜!!優しいハードボイルド・ラブストーリーといった感じで、春の日だまりを想像させるお話。読みやすくエスプリの効いた文章は私の好み♪2013/03/15

❁かな❁

73
お気に入りさんにオススメ本です♪辻内作品読むのは2作目です!とっても良かったです★最初どうなるんだろうって心配な気持ちで読んでいたのですがそれぞれの登場人物が人情味溢れていて温かくて、読みながらとても癒されました(*^_^*)ジローちゃん、なんだかとっても素敵!だからこそジローちゃんの周りには温かい人達が集まるんでしょうね。龍治も素敵だし、親父さん夫婦も良かったです♪笑えるシーンもちょこちょこありました!最後も笑えました!ついニヤニヤしちゃう感じで最後の一言でまた泣いてしまいました(/_;)お気に入り★2013/09/13

つくよみ

55
★★★☆ 全く売れない小説家と、心に傷を負った女性。2人の邂逅と、癒しの物語。突然転がり込んできた女に、男は見返りを求めず、女はそっと寄り添うだけ。2人を取り巻く他の登場人物達も、皆、優しく2人を見守り、時に手を貸す。淡々と話が進み、さらさらと文章を読んでいくだけなのに、何故か心に優しさが溜まっていくような感覚がした。純愛小説で有ると同時に、ハードボイルド小説。ちょっと2枚目半の主人公が、最高に格好よく見えた。もっと知られても良い。と言うか、多くの人に読んでみて欲しい作品だと思う。2013/07/06

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