内容説明
蛍。三十三歳。グランドキャバレー「赤羽ファンタジー」のホステス。小柄で、泣き虫で、寂しがり屋。でも、負けん気は強い。いくつになっても少女をやめられない女は、お客と恋愛ごっこはできない。恋には命をかけてしまう。今夜も、いつも自分に優しい黒服が若いコと怪しいとわかり、心乱れて…。自分らしく生きようとする蛍が出会う人々。お水系純愛物語。
著者等紹介
末永直海[スエナガナオミ]
1962年福岡県北九州市生まれ。名もなき歌手として、全国各地の神社やキャバレー、健康センターを廻り、おひねりで暮らす生活や、ホステスなどさまざまな職歴を経たのち、処女作『薔薇の鬼ごっこ』(河出書房新社―河出文庫)で、’96年、第三回蓮如賞優秀賞を受賞し、作家デビュー。『百円シンガー極楽天使』(河出書房新社―新潮文庫)が、2002年、文化庁選出の海外輸出小説、明治~平成27作品に選出される
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