内容説明
ぶたのぬいぐるみが生命を持ったら!?見かけはかわいいぬいぐるみだが、中身は知恵も分別も人一倍ある中年男・山崎ぶたぶた。義母(?)の代理でカルチャースクールのエッセイ講座に通うことになったぶたぶたが、仲間の生徒たちの人生に温かな波紋を広げてゆく…。くすっと笑えて、静かな感動が残る―ご存じ超人気シリーズ新作が、書下ろしで登場。
著者等紹介
矢崎存美[ヤザキアリミ]
埼玉県出身。1985年、星新一ショートショートコンテスト優秀賞を受賞。’89年に作家デビュー
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ミカママ
500
読メで登録多かったのを眺めていたので、帰国中に見かけて思わず手に取っていた。いろんな思いを抱えた人たちが集まる「エッセイ教室」。そこに義母の代わりに参加したというぶたぶたさんが、みなの問題に知らずのうちに関わっていくという。いわゆるほっこり系、再生系なのだが、なんといってもその設定が秀逸。だって、ぶたのぬいぐるみだよ、主人公が(笑)2022/10/28
AKIKO-WILL
204
今回のぶたぶたさんは、カルチャースクールのエッセイ講座の受講生として出てきます。カルチャースクールにぶたぶたさん来たら驚くだろうな。同じクラスの受講生がそれぞれにぶたぶたさんと触れ合いながら自分のやりたい事をみつける。ぶたぶたさんだってあと付け回されたり、ぬいぐるみで大変なこともあると彼のエッセイを読み知ります。ぶたぶたさんのあとを付け回したりするのも分からなくはないな。だってぶたぶたさん歩いていたら気になるもの!!2016/09/08
masa@レビューお休み中
196
今回のぶたぶたさんは、ひょんなことから、義母の代理にカルチャースクールのエッセイ講座に通うことになります。その講座のテーマが、『日記エッセイを書こう』だったのです。講座には、ぶたぶたさんの他に老若男女5人の受講生がいます。生徒さん、それぞれの事情や背景が、ぶたぶたさんとの絡みの中で、ひとりずつ明らかになっていきます。ぶたぶたさんという謎の生命体(?)に触れることで、何かが変わったり、頑なものがやさしくなっていく様を見ているのは楽しいですね。そうそう、ぶたぶたさんが書くエッセイが秀逸で面白いんですよ。2015/06/15
ダイ@2019.11.2~一時休止
188
ぶたぶたその5。短編集。エッセイ講座に通う人々とぶたぶたさんとのお話。最後にはみんなイイ感じになっていく展開がイイ。2014/10/07
nobby
170
実にほぼ2年振りにぶたぶたさんと再会はたした5作目。それだけ間隔空いても、順番も気にせず楽しめるのがいいね!ピンク色のバレーボールサイズのぬいぐるみにトレードマークは点目。序盤から居酒屋で注文する“焼きとん”にニヤリ。出た、共喰い(笑)今回の舞台は、義母の代理で通い始めたカルチャースクールのエッセイ講座。参加する様々な境遇の人達を各話で取り上げて、皆を癒していく構成は分かりやすい。その中で、最終話での世間に存在する優しさと痛々しさが示されたのは辛かった…そして読了後はすっかり気持ち安らいだ自分がいて安心♪2018/10/02