内容説明
生類憐みの令で民を苦しめ続けた五代将軍・綱吉。江戸は地獄と化し、人々は“花のお江戸は闇となる”と歌った。後に六代将軍・家宣となる綱豊は、将軍の座を巡る争いの波にもまれて育った。千姫の遺愛を受け、新井白石の知を学び成長した綱豊は、やがて思慮深い人物に。ついには“正徳のご治世”と呼ばれる善政の花を咲かせる。「理想の政とは」を問う傑作。
著者等紹介
町田富男[マチダトミオ]
1923年(大正12年)東京・日本橋で生まれ、深川で育つ。旋盤工、映画製作プロダクションのスタッフなど、いくつもの職を経て、テレビ番組の構成、雑誌のライターを長く務める。その傍ら、少年時代の郷愁から江戸時代の研究を続けて小説化。99年に『徳川三代の修羅』、2002年に『町奴奔る』を刊行
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