内容説明
「万葉集」、奈良時代に成立したといわれる日本最古の歌集である。愛を語ってこれほど大胆な野性にあふれ、素朴で哀しく、しかも美しい彩りにみちた歌集は世界のどこにもないだろう。歴史への深い洞察力を持つ著者が、「日本人にとって『愛する』とは」という主題のもとに、万葉人の恋の歌を味わいながら、日本人の心のかたち、愛の原点とは何かを探り出す名著。
目次
プロローグ 日本人の愛の原型
1 片恋
2 ひと目見し人
3 ひめごと
4 悦びを謳う
5 待つ
6 別れてある時も
7 夫と妻
8 人妻ゆえに
9 悲しき恋の物語
10 万葉の恋愛美学
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ユウユウ
47
永井氏選出の万葉歌。ひとつひとつを短編にしていただいて読みたいような。2015/08/26
赤とんぼ
11
万葉集の教科書にのっているような有名どころの歌ばかりではなく、むしろ巻10巻11巻などから、多くの歌をとっているところが、興味深かったです。そのうえ、万葉集の成立の謎に、歌の並べ方から探っていこうとしたり、「東歌」と「貴族」の歌の差異について述べたりと、大変楽しかったです。万葉では、恋を孤悲(こひ)と書いたり、愛しをかなしと読んだりするといった豆知識ものっています。万葉集の歌の美しさに惹かれたことのある人、恋に悩む人、気が向いたら手にとってみてほしい本です。2013/03/21
錦馬超
4
中学生のときに初めて読んだ。 そのころは意味がわからなかったことも、今になって読み返すといろいろなことがわかって、感じるものも変わってくる。 永井さんの文章、ほんとに大好きだなあ、と今更ながらに思います。2015/04/08
双海(ふたみ)
3
高校のころに読みました。
瓜子
3
いちゃいちゃラブラブな歌が面白い。140字でもなかなか思ったとおりのことは書けないのにすごいなぁ




