内容説明
「ドン!」。200X年、突然、福岡市中心部を突き上げるような巨大な揺れが襲った!それはただの地震ではなかった。この世ならぬ者たちがゾロゾロと地上に這い出てくる、カタストロフィの前兆だったのだ…。インドネシア辺境の島々から始まった、古代の神々の「文明への逆襲」―いま、凄絶な闘いが始まる!ホラー界の魔王が4年ぶりに放つ、戦慄の本格ホラー。
著者等紹介
友成純一[トモナリジュンイチ]
福岡県生まれ。1976年、評論『透明人間の定理 リラダンについて』で、幻影城新人賞評論部門に入選。’85年からは本格的な作家活動を始動し、凄絶なスプラッタ・ホラー作品とユニークなSF作品を次々と発表。熱狂的なファンを数多く獲得している。また、映画評論家としても名高い
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
Bugsy Malone
65
友成先生ということでかなり激しい話かと思いきや、「クトゥルフの呼び声」や「インスマスを覆う影」を思わせる静かに進行するガチガチのクトゥルフ神話だった。くどい程に克明なアル中の症状の描写を呼び声に繋げている所などは流石に上手いです。焦れったいくらいの物語の進み具合い、未完の様なラストもラヴクラフトっぽく、「黒魔館の惨劇」同様、友成先生の多彩ぶりを堪能しました。2017/09/28
みや
24
福岡市中心部で古代の神々による文明へ対する闘いが始まるホラー、といった内容のあらすじと作家名からもっとグロテスクでおどろどろしいホラーを期待していたのだが、全然違った。大半がアル中人間の幻覚妄想とインドネシア小島旅行記。最初からこういう話だと思って読んでいたら楽しめたのかもしれないけれど、肩透かしを喰らって拍子抜けしてしまった。勝手に期待した自分が悪い。全身に切れ込みが入り、剥がれ落ちそうになる肉をセロテープで留める場面は良かった。クトゥルフ神話への興味は更に湧いたので、少しずつ学んでいこうと思う。2018/06/14
Ai
10
皆さんのレビュー通り、続きが読みたい。グロスプラッタッタを抑えた、友成さんのクトゥルーもの。いいところで終わるが、アル中が視る幻覚はリアル。2021/07/28
かとめくん
10
主題はクトゥルフ神話をモチーフにした、古代神の復活の前兆までの物語。題材から相当なスプラッターなのかと思いきや、以外に落ち着いた展開と結末であった。ただ、序章的な話だったので、続きがあるならすごい事になるのかもしれないけど。副題で、結果的に古代神の口寄せとなる三神がアル中になる経緯が描かれるが、これが結構リアルで怖かった。解説によると作者の実体験がベースになっているらしいが、幻覚に蝕まれていくさまに鬼気迫るものがあった。非現実に取り込まれないよう、注意したいものです。2013/04/09
いちじく兄さん
7
友成氏といえば鬼畜エログロバイオレンス。本作は全く違う神話な物語でちょっと残念。違う作家を読んでるくらい別物。正直、最後の方までページが進まず諦めかけた時、覚醒し出した。人がアル中になっていく様子、そしてアル中による幻覚症状で奇怪な夢を見る様子が終始書かれている。作者も20代の頃アル中だったそうでそのときの症状を元に書いたとのこと。人物を超越して神を感じたものが覚醒する。ホームレスが群がり変な呪文を唱えてグロテスクな古代の神々が覚醒し蘇るのか?…終始中途半端であった。酔っ払って書いたんじゃ…?2017/01/12
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