内容説明
“G興産”で新しい高齢者用ケア付きマンションの準備計画に加わり、爽香は多忙な毎日。建設候補地に住む門倉矢市郎は、定年後の静かな生活が一転、妻を脳出血で突然失う。更に、借金を抱える息子夫婦が、立ち退き料のつり上げを画策する…。一方、明男に思いを寄せる三宅舞にも危険な影が忍び寄る!登場人物が読者とともに年齢を重ねる画期的シリーズ第16弾。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あつひめ
67
爽香、年相応になったような気がします。今まで、精神年齢がとても大人びていて、若いのだけど弾けるような若さを感じられなかったから。「私が奢る!!」と、部下たちを引き連れるあたり。キャリアウーマンだなぁ…って。でも、ただ仕事ができるだけじゃない。人の心を察することができる…そんじょそこいらに居ないようなタイプ。一人亡くなり、一人外国へ行き。また一年動き出すんだなぁ…と、爽香の成長ぶりを実感する1冊でした。2014/11/09
セウテス
60
〔再読〕シリーズ第16弾、爽香30歳の春。新たな高齢者ホームの準備に、忙しい日々を過ごす爽香。建設予定地に住む門倉さん、突然奥さんが亡くなり金目当ての息子たちに悩まされる。しかし誠心誠意向き合う爽香の人柄を、きちんと理解し信用してくれる、自分の事の様に嬉しくて仕方がない。爽香の素晴らしい処は、バイタリティや情に厚い事、そして人の気持ちが分かる事だろう。それなのに自分を幸せにしてくれる人かどうか、男の選び方がなっていない。家族に対しても相手の為を思っているのだから、敢えて厳しい態度が必要なのではと云いたい。2016/09/11
kaizen@名古屋de朝活読書会
56
本シリーズは表紙がよい。色が題名になっているが、毎回表紙だけでも楽しめる。 栗崎秀子,田畑真保につづく、杉原莢香のお年寄りのファンが増えます。 門倉矢一郎。 遺産相続と土地の売買をめぐる争いの渦中で、さまざまな事件が起こる。 荻原里美という跡継ぎのような女性も育ってきて, 話が盛り上がっています。 反面教師のような話が多い中で, 莢香のさわやかさが目立ちます。 新幹線の東京名古屋の往復でちょうど読めました。 電車のおともにちょうどよい分量です。 2013/04/25
siro
46
続けて16作目。久々にスッキリとした終わりかた。明男が心配だったけどこれでホッとできる。充夫の相手はやっと目が覚めたようだし、あとは河村夫婦ですね…布子先生が可哀想。門倉のおじいちゃんがいいキャラクターでした。英子さんや喜美原さんもお年寄りがカッコいいです。野口さん…残念です。男性陣が残念な人が多いなか結構まともだったのにね。新キャラの麻生はどっちのタイプでしょうか?楽しみです。2015/10/26
takaC
26
ありゃりゃ、野口刑事殉職・・・2012/07/22