内容説明
母・雪江が旅先で交通事故に遭い、記憶喪失になってしまった。ほどなく記憶を取り戻したある日「瀬戸大橋自殺者第一号?」というニュースを見て声をあげた。自殺したという久保彩奈が、雪江を轢いた加害者だったのだ。事故を苦にした自殺かもしれない、という母の命により、浅見光彦は高松の彩奈の家を訪れる。彼女の死には、不可解な点が残されていた。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
麦ちゃんの下僕
118
[四国遍路ミステリー①]札所:第77番「道隆寺」◇二十数年ぶりの再読…「浅見光彦シリーズ」を読むのも数年ぶり!?光彦の母・雪江は、お遍路ツアーに参加中道隆寺門前で交通事故に遭い、記憶喪失に!そして、その事故の相手である若い女性が、2週間後に瀬戸大橋から飛び降りて自殺!?…という、なかなかショッキングな導入部で始まる読みやすい作品です。事件の要因は荘内半島のリゾート開発ですが…作中に登場する「浦島太郎伝説」の他、紫雲出山&父母ヶ浜の“絶景”で今や世界的に知られる荘内半島…開発されなくてホント良かった!(笑)2020/12/06
sofia
51
浅見光彦シリーズ。ところどころ観光や歴史を踏まえつつ、事件を解決していくところはサスペンスドラマ向きといったところ。よく地理を調べているなというところとそれは無理があるんじゃないのがあり、地元ならではのツッコミどころはあり。既にない京王プラザホテル(マンション建設中)に浅見光彦宿泊していた、懐かしい。光彦さん、うどんくらい食べてくれ笑2020/01/26
いずみ
9
浅見光彦シリーズ。電車で読むのは楽しいが、感想を書くには難しいエンターテイメント作品。疲れた時読むのにぴったりである。もちろん、否定ではなく活字中毒の私にはありがたいシリーズである。2019/09/06
まり
7
図書館本。表紙が暗いのが気になるけど中身は面白かった。今回は母上が事故で記憶喪失になってしまうことから始まるんだけど…記憶喪失の間の母上は、いつものチャキチャキさがなくて寂しかった。今回も四国を舞台に壮大なスケールで殺人事件。今回は記者さんの相棒がいるのも楽しかった。2022/09/28
秋乃みかく
7
★★★☆☆ 息抜きがてら久々に再読。この光文社文庫版は2002年刊行ですけど、初刊は1989年ということですから、もうずいぶん古い作品ですよねぇ。でもいまだ続いてる浅見光彦シリーズって凄いなぁ~。導入部分こそお遍路でしたが、その後は、荘内半島の総合開発プロジェクトにまつわる不正事件へと発展し、社会派ミステリ風に。荘内半島には浦島太郎伝説があるとか、久しぶりに思い出しました(^ ^)2013/06/18