光文社文庫<br> けもの谷

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光文社文庫
けもの谷

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  • サイズ 文庫判/ページ数 295p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784334731342
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

美濃大垣藩の表祐筆・魚住伝十郎の妻子が、根尾谷で猪神と呼ばれる大猪に惨殺された。伝十郎は役職を辞し、猪神にくわえ去られた娘の遺骸探索に執念を燃やし、山中に分け入る。一方、足軽横目の古藤田平八は、猪害防止のため根尾谷全村を頑強な石垣で囲う難事業に挑む。田畑の豊饒を襲う猪群。猪神退治で目的を同じくした二人の男の友情、その結末は…。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

オレンジ。

3
おぞましい感じのする題名だったが何とかオフで購入。文芸評論家の大野さんが「江戸後期、大垣藩領・根尾谷二十七ヵ村の村人と武士たちが力を合わせ、猪の害から自分たちの暮らしを守るために猪垣を築き<猪神>と呼ばれる大猪を退治する過程が克明に描かれている。」と書かれている。人間関係においてもかなり残酷な場面もあって心が痛んだが救いのある描き方なので引き込まれてしまった。途中で動物の猪神が心理を吐露するのが斬新だったがさすがと感嘆しきりだ。でも読後感は重い。2014/09/09

くろじら

0
岐阜県の根尾谷にはかつて長大なシシ垣(獣害防止のための石垣)があったらしいのだが,それを構築した人々の物語.主人公の二人(魚住伝十郎と古藤田平八)が高潔で素晴らしい.羆嵐+プロジェクトXかと思いきや,むやみに感情的にならずに淡々と話が進んでいく.大事業を成し遂げる高揚感よりも,自然の中でただ少しでも安心して暮らせるように,という静かな強さを感じる物語だった.2020/06/01

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