光文社文庫<br> 鯉沼家の悲劇―本格推理マガジン 特集・幻の名作

光文社文庫
鯉沼家の悲劇―本格推理マガジン 特集・幻の名作

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  • サイズ 文庫判/ページ数 389p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784334725594
  • NDC分類 913.68
  • Cコード C0193

内容説明

宮野叢子が旧家の連続殺人を禍々しく描き、乱歩から『一種の気魄を持つ特異の力作』と賞された「鯉沼家の悲劇」。横溝正史が中絶した作品を岡田鯱彦・岡村雄輔がそれぞれ完結させた「病院横町の首縊りの家」。さらに異色の作家・狩久の短編。鮎川編集長、芦辺拓、二階堂黎人、山前譲らが選んだ、いまなお光芒を放つ『本格』の名作が、半世紀の時間を越えて蘇る。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KAKO

16
軽く人が死んでいく伊坂さんのシリーズを読んで、重々しく事件が起こる馴染みの探偵小説が読みたくなり、「幻の名作」という煽り文句にも惹かれて読了。「犬神家」風の「鯉沼家」。書かれたのはこちらが先。雰囲気がいかにもという感じで、旧家の悲劇を楽しんだ。好きだったのは、「病院横町の首縊りの家」第一コース。横溝正史の序篇、ぐぐっと引き込まれる。中絶した後を、岡田鯱彦、岡村雄輔の二人がそれぞれ続きを任されて書き上げた作品。それにしても「病院横町」と「病院坂」では受ける印象が随分違う。「狩久」という作家も初めて知った。2024/06/23

二葉

8
表題作が掘り出し物。師匠の木々高太郎共々「文学派」を名乗るだけあり、文章が巧い。トリックや解決が腰砕けでも、小説であり他人に読ませるからには、読みやすさは一番重要だと改めて納得2022/01/01

さくらんぼ(桜さんと呼んでね)

6
旧家で起こる殺人事件。横溝正史のようだった。2005/01/01

Tetchy

6
今回収められた作品は4編。目玉は表題作の「鯉沼家の悲劇」、横溝正史の未完短編を岡田鯱彦、岡村雄輔がそれぞれ補完させた「病院横丁の首縊りの家」、そして狩久氏の短編「見えない足跡」「共犯者」の2編。結論を云えば、前作の「硝子の家」がそれぞれ強烈な光を放つ作品だったの対し、今回は小粒だった。やっぱり「幻の名作」というものはそうあるものではないのだろう。2009/09/02

ケイト

4
「鯉沼家~」没落寸前の旧家を見舞う惨劇という話や作品全体を覆ううす気味悪い雰囲気など、とても好みでした。ただ解題にもあるように、ポッと出の人が訳知り顔で淡々と解決してしまうので味気ないなあ、と。そこだけが残念。「病院横丁~」各作品の面白さはもちろん、企画じたいがとても面白い試みで、これだけで拍手を送りたくなります。こういうの、現代でもやってもらえないかしら。狩久先生短編二本はテイストの違いもあって読みごたえあり。総じてすばらしい文庫雑誌でした! こういう形での発掘・復刊はぜひまたやってもらいたいです!2018/11/19

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