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内容説明
絵は特別の人にしか理解できないのだろうか?知的に認識することが必要なのだろうか?芸術とは本来、神が人間の身体を通じて具現化されたものであり、万人の塊を開花させるもの。誰でも心を開けば、作品から無限の歓びを得ることができる―。ピカソ、ゴッホらの名画を通じて、絵画を“感応”するための取引を贈る横尾流アート・エッセイ。
目次
ゴッホの模写
ヴァトーの魔術的表現力
レンブラントの天才的描写
マネの下絵が語ること
ムンクの黒い影
モネの歓喜の光
肖像画家ダヴィッドの霊感
モディリアーニの曲線美
スーチンの夢と直観
胸騒ぎのアンリ・ルソー〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
舟華
10
これもまた20年ほど前の本。今はカラーでというものも多くなったけれど、この時代に文庫に参照絵画を惜しみなくカラーで載せているところが凄い。横尾忠則さんの絵画の鑑賞の仕方を垣間見ることができた気がした。理論を追い求めるのではなく感覚を大事に。堪能ではなく感応、少し心がけてみようと思ったしだい。文章の運びも小難しいことをこねくり回すものと違い好感が持てた、というか分かりやすかった。2020/06/20
おとん707
1
横尾忠則というと私の生半可な知識ではアナーキーな画家というイメージがあり、その人が説く絵の見方はさぞかし奇想天外であろうという期待で読んだが、意外にもオーソドックスで、本人が否定しているように思える絵画史的視点も捨てている訳ではないように見える。一方で絵は神が描かせるもので天上と見る自分の波長を合わせよ、と。横尾が持つ美術史観、信仰や人生経験が独自の名画感応術を作っているように思う。それはそのまま真似できるものではない。結局ひとりひとりが自分の名画感応術を磨けということか。2018/08/16
むちれお
1
36章から成る有名な絵についてのエッセイ。カラー写真も随所にあってとても読み易かった。2018/06/10
藍兒堂
0
★★★
コウザイ
0
論理より感情の伝わる名画の解説。絵の魅力に素直に向き合いたいと思わせられる。うん、舞台や音楽、芸術すべてに対して。2012/09/23