内容説明
杉原爽香、二十二歳の夏。「姉と心中したはずの男が、生きていた」爽香が通う大学の“事務室のアイドル”和田良江は、講演に来た新人作家・五十嵐武士を見て愕然とする。しかも、五十嵐は婚約者と一方的に別れて良江に急接近してきた。相談をもちかけられた爽香も、愛と憎しみの渦の中に巻き込まれる。人気シリーズ、第8弾。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あつひめ
72
今回は、ダメ男シリーズのようにダメな男が多かった。女をなんと思っているのか…マザコン野郎(笑)五十嵐と明男…母親に頭が上がらないのは、一人っ子の専売特許か?それにしてもタイプは違うけどその筋の入間さん。惜しい人を亡くしたなぁ。一人の女がまたそこで不幸せになってしまった。今回は、どうも後味がスッキリしなかったけど、世の中男と女のイザコザはいつの時代もかわらないってことかなぁ。時代を感じたものは、ポケベル。さて、まだまた、爽香の成長を追って図書館で借りてこよう。2014/10/15
セウテス
57
〔再読〕シリーズ第8弾、1995年爽香22歳の夏。今回は事件が起こり、犯人や謎を追うストーリーではありません。大学の事務員の良江の姉と、心中したはずの男五十嵐が生きていた。実はこの男母親に頼りっきりの、大人に成りきれない情けないヤツ。問題を起こし、また母親が何んとかしてくれると思っている。それだけに、自分の不幸をしっかりと受け止め、前を向いて一歩づつでも進もうとしている爽香の成長が感じとれます。この先の展開の分岐点になるストーリーですので、今回は大切です。人の価値、本当の強さとは何か、考えさせられました。2015/07/14
takaC
39
今回の事件は杉原爽香とは直接の因果関係はなく、彼女はただの野次馬だった。タイトルのステンドグラスも具体的な象徴はなくとても抽象的。安田里美の心境の変化を現したということかな。ところで日本の警察はプライベート知人からの要請にそんなにフレキシブルに対応するものなのだろうか?2012/07/10
🫧
27
★★爽香が通う大学の事務員・良江は、講演に現れた男性を見て驚く。その男性・五十嵐は、以前姉と心中したはずの男性であった。五十嵐は、女性関係が激しいままであり、爽香は巻き込まれていく。シリーズ第8弾。 *このシリーズにでてくる男性はどうしようもないやつばかりです(笑)爽香が学生であるラストの本なので、次回からは働きながらどう事件に関わっていくのか楽しみです。2016/02/25
スミレ
22
シリーズ第8弾、爽香22歳の出来事です。 心中したはずの男が生きていた!に始まり、昭男の不倫騒動、暴力団幹部と売れないタレント、娘を亡くした元警察官などいろいろな人物が絡み合い、様々な恋愛沙汰に巻き込まれる。 今回は殺人事件は起こらないのかとホッとしていたところ、最後の最後でこんなことになるとは…。 とりあえず人を死なせとこうという考えなのか、残念です。2021/08/26