内容説明
ヒミコ(卑弥呼)は神に祈ることで旱には雨を、戦には勝利をもたらしてきた。まだ少女でも一族の女王である誇りを全身に漲らせて育つ。あれから20年、男を惹く美貌も妖しさを加えた。それなのに、近頃、神霊に見放されたか、何のお告げも降りない。周囲の眼は尊敬から軽蔑に変わっていく…(表題作)。直木賞作家が史料を駆使し、現代人の呼吸に調和させた会心の作品群。
ヒミコ(卑弥呼)は神に祈ることで旱には雨を、戦には勝利をもたらしてきた。まだ少女でも一族の女王である誇りを全身に漲らせて育つ。あれから20年、男を惹く美貌も妖しさを加えた。それなのに、近頃、神霊に見放されたか、何のお告げも降りない。周囲の眼は尊敬から軽蔑に変わっていく…(表題作)。直木賞作家が史料を駆使し、現代人の呼吸に調和させた会心の作品群。