内容説明
自殺関与、死体遺棄の罪により懲役三年執行猶予二年―不倫の恋を清算するため、三条雄介と心中をはかり、生き残った小此木美紗に科せられた罰だ。美紗に捨てられた元婚約者松平大二郎は、心中事件に疑問をもち、三条の妻八千代とともにその真相を追う。が、美紗もまた三条の命日に不審な死をとげる。意表をつくどんでん返し。会心の本格推理小説。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
於間抜新吾
2
解説の新保博久氏によると本作は連載雑誌休刊のため、中断したものを加筆して完結した作品であるらしい。さらに東北新幹線の開通にともない連載部分の修正も施されたらしい。それでも、「東亜国内航空」という会社名が登場したり、どんでん返しの末の断崖絶壁の岬の上というラストなど、昭和感と本格推理小説の醍醐味を楽しめた。2019/11/03
