内容説明
「気が小さいのさ」あたしが覚えている彼の最後の言葉だ。あたしの恋人が殺された。彼は最近「狙われている」と怯えていた。そして、彼の遺品の中から、大切な資料が盗まれた。女流推理作家のあたしは、編集者の冬子とともに真相を追う。しかし彼を接点に、次々と人が殺されて…。サスペンス溢れる本格推理力作。
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ぷりん本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Tetchy
358
謎の難易度は軽めに設定しているように感じたが、事件の構造は単純ながらも真相は最後で二転三転するところにこの作者のプライドを感じた。しかし、やはり二時間サスペンスドラマ小説と云った雰囲気は拭えない。主人公への脅迫の仕方もそうだが、特に肉体を求めるといった内容が出てきた時には時代の古さを感じたものだ。昭和の頃の作品だからまだこういう物が横行していたのだろうから仕方がないのかもしれないが思わず苦笑いしてしまった。あとタイトルには含みが欲しかった。なんとも素っ気無い。2009/11/07
Kircheis
300
★★☆☆☆ 11文字に秘められた謎…みたいな壮大なキャッチコピーを見たので期待したけど『無人島より殺意を込めて』の文に意味はなかった。 トリックから真犯人は誰かというオチまで、非常にあやふやで納得いかないままで終わってしまった。 あまりお薦めの本ではないかな。2019/01/29
相田うえお
207
★★★☆☆17089 主人公は推理作家の『あたし』。その彼氏が「誰かが僕の命を狙っている」と話した通り、殺されてしまいます。『あたし』は小説の取材を装って事件の真相を調べていくという話。これ、しばらく読んでいても『あたし』の名前が何処にも書かれてなくて気になってしまったのは当方だけ?さらに読み進めると船越英一郎さんが出てきそうだなぁと思たのも当方だけ?その前に『あたし』は恋人が亡くなったのに、あまり取り乱さないのはなぜ?と思ったのも当方たけ?。んー、気になる『あたし』。最後まで『あたし』。あなたは誰?2017/09/05
夢追人009
204
東野氏が名無しの女流ミステリー作家をヒロインに据えた長編本格ミステリー。多少不自然でも最後まで名前を隠し切る固い意志と女性目線のミステリーの意図を強く感じました。それはそれとして今回の題名「11文字の殺人」はインパクトを狙われたのだろうと思いますが、ややご苦労されましたね。ミステリーのトリックとしては犯人のモノローグ4に続く殺人と完璧なアリバイ崩しが中々に効果的で錯覚と意外な犯人の趣向は秀逸でした。でも今回は犠牲者の選択にやや疑問が残りましたので、ぜひ犯人にもっと詳しく考えや思いを聞いて見たかったですね。2018/08/08
ダイ@2019.11.2~一時休止
203
タイトルにあまり納得がいきませんが面白かった。2013/07/14