内容説明
ピーター・ヒューストンは妻ジャニスをともなって、墓参のためにフランスへ渡った。第2次大戦で戦死した米兵が眠るその陸軍墓地には、父の墓もあるはずだったのだが…。取るに足らぬ出来事が、やがて彼を思いもかけぬ悪夢へと導く。解き明かされる意外な事実、襲いかかる身の危険!映画「ランボー」の原作でおなじみのマレルが贈る、スパイ・サスペンス小説の傑作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Tetchy
92
異国が舞台、父親の過去を巡るミステリになぜか命を狙われるサスペンス、そして妻を亡くす男の復讐心と彼を支える美女、そして不屈の精神で立ち向かうアクションシーンの連続に強大な敵と意外な真相。ハリウッド映画プロデューサーが好む要素がふんだんに盛り込まれ、実にエンターテインメント的。それもそのはず。作者は映画『ランボー』の原作者。本書は映画公開の1982年に発表された作品でかなり意識しているようだ。いい意味でも悪い意味でも典型的な80年代エンターテインメント小説、1本のアクション映画を観たかのような感じだった。2024/09/20