感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
晴天
2
米ソ海軍の戦後の歩みと1984年当時の最新の動向とがコンパクトにまとめられ、1980年代前半の冷戦の雰囲気の片鱗を味わえる。当時の最新資料たる米国防総省『ソビエトの軍事力1984』に依拠して、ソ連海軍、特に潜水艦に関する記述が多く、やはりベールに隠されたソ連への関心が高かったことも窺える。想像図や不鮮明な偵察写真、NATOコードによる呼称、艦名へのクエスチョンマークなど、いやが上にも盛り上がる。2019/11/09
しいかあ
1
冷戦末期の米ソの海軍力を比較した本。まあ、いくら何でも今読むには内容が古すぎる気もするけど、当時の雰囲気がどんなもんだったかということの参考くらいにはなるか。軍事力の誇示による牽制合戦だった冷戦も、末期の頃には米軍の物量作戦によって相当ソ連側が劣勢に追い込まれていたんだなあという感じが伝わってくる。つくづくアメリカの工業力とは凄まじいものだ。ソ連でさえこのザマだったんだから、日本なんかとてもとても。逆立ちしたって立ち向かい用がない相手だ。2014/01/18