出版社内容情報
山上のコテージで開かれた大学の文学サークル同窓会。下山しない参加者を案じて送り込まれた山岳救助隊員たちは、無人となったコテージで主催者の刺殺体を発見する。程なくして参加者の手記が見つかるものの、救助隊員たちをさらなる混乱に陥れる“ある記述”が残されていた――。人命救助の行方は? 殺人犯の正体は? 事態の真相は? 圧倒的なスピード感で読者を揺さぶる、一切の無駄を削ぎ落した渾身の本格ミステリー!
【目次】
内容説明
山上のコテージで開かれた文学サークル同窓会。下山しない参加者を案じて送り込まれた山岳救助隊員たちは、無人のコテージで主催者の刺殺体を発見する。程なくして参加者の手記が見つかるものの、そこには救助隊員たちをさらなる混乱に陥れる”ある記述”が残されていた―。人命救助の行方は?殺人犯の正体は?事態の真相は?「現在」と「記録」、二つの視点が織りなす、圧倒的なスピード感に満ちた本格ミステリー。
著者等紹介
潮谷験[シオタニケン]
1978年、京都府生まれ。2021年、『スイッチ 悪意の実験』で第63回メフィスト賞を受賞しデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
パトラッシュ
158
山岳自体が密室と化した殺人事件に山岳救助隊の活動を絡ませた物語は、半世紀以上前の森村誠一『密閉山脈』以来か。今回は過去の殺人に対する復讐計画であり、逃れたい真犯人が逆襲して殺してしまったと明記される。しかも本職の刑事でない救助隊の面々が捜査せねばならず、時折り犯人の独白を挟まれて謎とサスペンスを高めている。他の作品に比べ作りもの的な部分が少なく、アマチュア探偵の活躍という王道の面白さを自然に取り入れて、現場で発見された手記の矛盾を解明するプロセスが巧い。派手さには欠けるが本格ミステリの面白さを堪能できる。2026/08/14
ちょろこ
97
斬新感のある一冊。舞台は荒天の山上のコテージ。大学のサークル同窓会主催者の刺殺体が発見され、他の参加者は行方不明。そこに送りこまれた山岳救助隊。人命救助と殺人事件の解明を合体させたミステリは多角度からドキドキを味わえる斬新さがいい。罪人の独白も挟まれ、嫌でも引き込まれずにはいられない。しかも参加者二人が残した手記の相違点も斬新さを感じられるポイント。拍車をかける救助の緊迫感、山の低体温症システムは盲点のようで勉強になった。終盤の一気に解明はおとなしめに感じたけれど意外さ、丁寧に結ばれゆく真相も面白かった。2026/10/08
yukaring
77
張り巡らされた伏線、巧みに仕掛けられた罠。スッキリとシンプルで隙のない山岳ミステリ。山の上のコテージでの文学サークルの同窓会。久しぶりに集い友好を深める6人だが、実は主催者には別の思惑があり…。予定日を過ぎても下山しない彼らの捜索に山岳救助隊員たちが向かう。そしてコテージで見つけたものは主催者の死体と参加者たちの書いた2つの手記。そしてその記述が救助隊を混乱へ陥れる。いったい何が起こったのか?何が真実なのか?豪雨の中で起こる惨劇と難航する救助、手に汗握るリアリティと圧倒的なスピード感で一気に読ませる良作。2026/08/16
雪紫
55
連絡がないペンションに来てみれば、オーナーの遺体以外誰もいない。関係者が残した記録には犯人が突き止められていたが・・・。潮谷さん版「そして誰もいなくなった」かと思えば関係者達の行方や生死にハラハラ状態。低体温症や罪人の独白がサスペンスを産み出してるのリアル過ぎる・・・(後今回の大岩のオバチャン枠は矢子崎さんだよな)。帯通り一切の無駄を削ぎ落としたのもあって潮谷さんの中で一番王道ミステリかも(でもその分少しおとなしめ、かな?読んでる時はハラハラだったけど)。しかし、余談が蛇足だと思ったわたしは変なのかな?2026/09/02
オーウェン
53
山岳部の同窓会が集まったコテージ。 そして山岳救助隊が向かったコテージには1人の死体が。 残された手記によって事態が分かるが、コテージには誰もいなく風雨に晒される中でどこに向かったのか。 犯人の独白という形で隠しているが、人数自体が少ないので犯人当ては容易い。 むしろ交互に小出しにされる情報の中で、どういう顛末なのかだ。 低体温症が思いの外ピックアップされているが、確かに山での雨は避けようがないことが分かる。2026/10/02




