出版社内容情報
下宿住まいの高校生ジャスは、月から来たという不思議な少年ティコと出会う。(『月の船でゆく』)療養所に赴任した青い睛のパスカル先生が少年たちと見た奇跡とは。(『海猫宿舎』)黒椿をめぐり、東京タワー下に暮らす14歳の少年が辿る出生の秘密。(『東京少年』)境界線の向こうに迷い込む「ぼく」とソラの小さな冒険。(『耳猫風信社』)脆く優しく美しい、少年たちの一瞬のきらめきを閉じ込めた長野まゆみワールドの復刻版。
【目次】
内容説明
長野まゆみの傑作四篇を収録。月から来た少年、海辺の寄宿生、塔の麓の秘密、となり町との境界線―。古い紙片やお菓子の箱、ボタンや留め金などの欠片。好きなものを手あたりしだいに詰めこんだ物語は、触れれば壊れてしまいそうなほど、透きとおっていて美しい。二度と戻らない少年期の一瞬のきらめき、切ないほどの儚さ。あなたの本棚で魔法が再び目覚める。
著者等紹介
長野まゆみ[ナガノマユミ]
東京都生まれ。1988年「少年アリス」で文藝賞受賞。2015年『冥途あり』で泉鏡花文学賞、野間文芸賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
優希
47
長野まゆみさんの作品が4編おさめられています。好きなものを手当たり次第に詰め込んだ世界がきらめいて見えました。触れたら壊れそうなほどに透き通っているから綺麗なんですよね。切なくて儚い。美しくて心地良い物語に酔いました。2026/05/02
北風
11
久々に楽しい読書だった。正直何か知識を得たとか、感情を揺さぶられたりはしなかった。それでもその時々の少年たちの、他愛無い日常がきらめいている。ムーミンのクッキー瓶に入れたチョコレートみたい。大人の階段を上り始めた少年の雪の日の思い出、病気を抱えた少年たちの海辺のギムナジウム。特に東京少年なんて、恋愛してるおじさんたちのグダグダに振り回される少年のやるせなさったらないわ! BLに登場する女性はどうしてあんなに男前なのか? 猫耳少年の登場する終末SFは同人誌の鉄板ネタとしか思えない(偏見)。2026/05/19
めめ
2
浮石糖でカリメラ、とか古めかしい独特の言葉が好きで昔よく読んでいた。四作品が新しく文庫本に収められていて嬉しい。不思議で優しい、繊細で美しい世界。豆の上で眠るお姫様は、カイニールセンの絵が浮かぶ。美味しそうなお菓子と、可愛い猫と、クセのある少年たちの物語。黒い椿の花が面白かったです。2026/05/16




