出版社内容情報
良い子は天国へ行く。悪い子はどこへでも行ける。
行き場のない母子を守る「のばらのいえ」。〈かわいそうな子どもを救う〉という理想を掲げ、ある夫婦が運営するその家で暮らす祐希は、未来のない現実から高校卒業と同時に逃げ出した。しらゆきちゃん、べにばらちゃんと呼ばれ、幼少のころから一心同体だった紘果を置いてきたことをずっと後悔していた祐希は、十年越しに紘果を迎えに行くこと決意をするが――。
【目次】
内容説明
行き場のない母子を守る「のばらのいえ」。〈かわいそうな子どもを救う〉という理想を掲げ、ある夫婦が運営するその家で暮らす祐希は、未来のない現実から高校卒業と同時に逃げ出した。しらゆきちゃん、べにばらちゃんと呼ばれ、幼少のころから一心同体だった紘果を置いてきたことをずっと後悔していた祐希は、十年後、紘果を迎えに行くことを決意するが―。
著者等紹介
寺地はるな[テラチハルナ]
1977年佐賀県生まれ。2014年「ビオレタ」でポプラ社小説新人賞を受賞し、デビュー。『夜が暗いとはかぎらない』で山本周五郎賞候補に。『水を縫う』で河合隼雄物語賞受賞。’23年『川のほとりに立つ者は』が本屋大賞9位に入賞、『わたしたちに翼はいらない』が大藪春彦賞候補となる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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mayu
25
不穏な空気が漂い続ける中、胸の中に広がる苦い想いと息苦しさ。苦しいのに読むのを止められない。実奈子さんと志道さんの2人が運営する「のばらのいえ」は行き場の無い母と子を受け入れ共同生活を送る場所。幼い頃に呪いのように「お前は悪い子だ」とか「お前は何もできない」という言葉を浴びせられて育った子供は大人になっても呪いを背負ったまま生きる。子供は与えられた居場所と役割を選ぶことができない。子育てを投げ出して歪んだ愛を与える大人達の勝手さが虚しい。どうかこの先幸せでありますように…と願いながら読み終えた。2026/04/18
よっち
19
愛と理想を掲げた夫婦が営む、行き場のない母子を守る「のばらのいえ」。未来のない現実から高校卒業と同時に逃げ出した祐希が、後悔を終わらせるために戻る決意をする物語。両親を亡くして引き取られた環境で、希望の見えない状況から逃げ出した祐希がずっと心残りだった、幼少から一心同体だった紘果の存在。久しぶりに帰ってきて分かる変わったこと、変わらないことがあって、当時は仕方のない側面もあった過去の状況からどう生きるべきか、それらも踏まえてしっかりと向き合い、新たな一歩を踏み出す彼女たちのこれからを応援したくなりました。2026/04/16
NAOAMI
9
行き場のない母子を守る「のばらのいえ」を運営する夫婦のイビツな雰囲気、ヤングケアラーとして働かされる祐希の鬱積を軸に、その後とその時と時間を往復する。オーナー夫の錬金術に胸糞悪くなり、見て見ぬふりで酒に溺れる妻にも吐き気がする。「良い子は天国へ行く。悪い子はどこへでも行ける。」彼女を救った教師のような、主人公を冒険に誘う要素も描かれていて、陰鬱だけじゃない爽快さも内包する。寺地作品独特の温もりが沁み、前向きに感じられる風が吹き、読後に訪れる静けさを感じる。問題を問題として語り、明るく立ち向かう姿勢が好き。2026/04/21
梅あんず
5
歪んだ愛と善意に人生を縛られた女性の、幼少期と現在を交互に描いたお話。 行き場のない母と子どもを助ける施設「のばらのいえ」で、幼い頃から働き手として搾取される主人公の裕希と、その施設で同じく暮らす親友の紘果。 2人がそれぞれの思いを抱えて別れ、そして再会してからの日々は、どうにもできない閉塞感があると同時に、友情の美しさも際立っていた。随所で手を差し伸べてくれる人が出てきてくれて本当によかった。 「良い子は天国に行く。悪い子はどこへでも行ける。…そして私はどこへも行けない。」2026/05/23
𝘉𝘢𝘯𝘢𝘯𝘢
2
サバイブしたしそれぞれが強かった。頑張った、2026/04/25




