出版社内容情報
駅のホームに舞ったのは、血と札束と、桜の花びら。
男は微笑み、線路へ消えた。
不可解な儀式の真相を、冷酷な氷の刑事が追う!
奇妙な繋がりを見せる、武蔵浦和駅バラバラ殺人事件と三年前の爆破予告事件。
一気読み必至のノンストップ・ミステリ!
【目次】
内容説明
駅のホームからバラバラ死体を線路に投げ、札束をばらまき、微笑を浮かべて自ら電車に飛び込んだ謎の男。この不可解な事件を解明するため、埼玉県警捜査一課の刑事・氷室は、浦和署の滝坂と共に捜査を開始する。男の足跡を追ううちに見えてきたのは、三年前の爆破予告事件との奇妙な繋がりと、複雑に絡み合う人々の祈りと罪。すべての謎が解けるとき、あまりに哀しく切ない真実が明らかになる。
著者等紹介
斎堂琴湖[サイドウコトコ]
会社員。2023年、『燃える氷華』(応募時タイトル「警察官の君へ」)で第27回日本ミステリー文学大賞新人賞を受賞し、翌年デビュー。本作が2作目となる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
えんちゃん
65
プロローグの掴みがすごい!駅のホームでバラバラ死体を線路に投げ捨て500万円を空にばら撒き、自ら電車に飛び込み笑みを浮かべながら死んだ男。別件の爆破予告とバラバラ事件の関わり。刑事が追う事件の繋がりと全容とは。いくつもの細かい点が徐々に繋がり1本の線になる構成力の上手さよ。事件解決もお見事ながら、刑事や犯人そして全ての登場人物の人生模様の背景描写もまた切なく深い。きっと某TV番組や読書インフルエンサーが紹介したりして、これから人気が出そうな予感。図書館予約はお早めに。面白かったです。2026/02/25
yukaring
63
男は駅のホームからバラバラ死体と札束をまき、自ら列車に飛び込む。桜舞い散る中、微笑みを浮かべながら…。強烈なプロローグから猟奇的な物語を想像したが「彼に何があったのか」彼の人生を辿ってゆく地道で堅実な警察ミステリ。生前の不可解な行動、婚約者という女性、3年前の爆発予告。人生が変わる転機なんてほんの一瞬の出来事なのかもしれない。そして全てのピースが繋がり面白さが加速、相対する警察の人間もそれぞれに悩みやトラウマを抱え、それを乗り越えようともがいている。罪と罰、祈りと呪い一哀しく切ない真相が心に突き刺さる。2026/03/14
ぼっちゃん
55
バラバラ死体を駅のホームから線路に投げ込み、さらに札束をばらまいて、自ら電車に飛び込むプロローグから始まり、15ページほどしかない1部の話が伏線で、それらが最後にみごとにつながり回収されて面白かった! ちょっとした理不尽なことが影響を与えて他の人生を変えてしまっていしまうというのが伝わる作品だった。【図書館本】2026/03/02
えみ
50
願わなくては生きていけないときがあり、呪わなくては生きていけないときもある。人は否応なく、どこまでも続く理不尽な運命に晒され続けなければならない。だからこそ、抗うだけの覚悟に命を懸けたのだろうか。幸せのときに見上げた桜、悲しみと怒りを持って見上げた桜、そして全てを成し遂げて見上げた桜。同じ桜でもその男の目には訴える鮮やかさが全く違っていただろう。読者はただ真相を追う刑事と同じようにそっと桜を感じればよい。己の内に秘めた複雑な心と葛藤する彼が真実を見せてくれる。本当の犠牲の正体を掴んだ彼は間違いなく刑事だ。2026/03/08
Hiro
50
プロローグのインパクトが強烈で、すぐに物語に引き込まれた。登場人物と場面転換が多く、少し戸惑ったものの、中盤以降は怒涛の展開で、そのまま一気読み。舞台となるさいたま周辺の駅に詳しくないため、事件現場の位置関係が少しつかみにくいところもあった。読後に著者がXに公開している『桜葬』の路線図を知り、文庫版が出るならぜひ収録してほしいと思った。とても楽しめたので、次の作品も読んでみたい。2026/02/10




