出版社内容情報
十月の日曜の朝、横浜・日吉に住む千弦は昨夜近くの小道で女性が刺殺されたことを知る。しかもそれは昨夜「相談したいことがある」とのみLINEを送ってきた幼なじみの玲奈だった。相談は事件に関わるものだったのか――悩んだ千弦は真相をさぐろうと決意する。未来と仲間の見えない時代に凄絶な孤独が引き起こした悲劇の結末とは――。
【目次】
内容説明
十月の日曜の朝、横浜・日吉に住む千弦は前夜に近くで女性が刺殺されたことを知る。被害者は「相談したいことがある」と犯行時刻の直前にLINEがきた幼なじみの玲奈だった。玲奈のゼミ教官・葛葉の態度から、玲奈に悩み事があったと確信して真相を追う千弦を尾行する影が…。未来と仲間の見えない時代に、凄絶な孤独が引き起こした悲劇の結末とは―。
著者等紹介
天祢涼[アマネリョウ]
1978年生まれ。「キョウカンカク」で第43回メフィスト賞を受賞し、2010年にデビュー。’13年『葬式組曲』が第13回本格ミステリ大賞の候補に。’23年『謎解き広報課』が第18回酒飲み書店員大賞を受賞。’24年「一七歳の目撃」が第77回日本推理作家協会賞(短編部門)候補に(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
よっち
23
昨夜家の近くの小道であった女性の刺殺事件。被害者が幼馴染だったことを知った横浜・日吉に住む女子大生・守矢千弦が真相を探ろうと決意するミステリ。相談したいことがあるとのみ送ってきた幼馴染のLINE。玲奈のことに対して気になる反応を見せる准教授の葛葉、周囲に聞き込みをする千弦を気にかける同級生・相模、そして明らかになってゆく玲奈が抱えていた事情。どうして玲奈は殺されたのかを追う千弦の調査は気負い過ぎとも感じましたが、そこから辿り着いてゆく登場人物たちの印象や構図をガラリと変えていく真相には見事にやられました。2025/07/09
ワンモアニードユー
2
期待せずに読んだが、これは実によい。振り返れば目新しいものではないが、二重三重それ以上の仕掛がこれでもかと襲いかかる。息つく暇もないとはこの事。テーマとしてはなかなか深いが、展開に圧倒される。新幹線往復で一気読み。満足このうえない。2025/07/31
くに
1
真相は気づけないこともないが、ややアンフェアな気もする。ただ、ネタバラシ後の数十ページが作者が本当に書きたかったことのようにも思えて、トリックは副次的と考えればそれはそれで有りかと。タイトルの意味が分かった時は痺れる。【87点】2025/07/24
さおり
1
なるほどそう来たか!という展開。 ただ、自分にとって読みやすい文章では無かったみたいであまり感情移入は出来なかった。2025/07/18
なか
0
すっかり騙された。人には人の事情と辛さがあり、他の人の想いを完全に分かることはない。共感してるつもりでも、余計なものになることもある。2025/07/28
-
- 電子書籍
- 婦人画報 - 2014年5月号