出版社内容情報
焼鳥店の主人はとみに年齢を感じるようになった。常連客でキャバクラ勤めの女性は、夫からDVの被害に遭っており、それを知った高齢のタクシー運転手は……(表題作)。事業に失敗し、同棲中だった若い女に貯えた金を持ち逃げされ、死に場所を探す男は道の駅で一匹の猫と出会うが……(「旅立ちの空」)ほか、ゾッとする展開で心底イヤになってくるが、その先に一条の光が見出せる、滋味溢れるサスペンス作品を7編収録。
内容説明
癌の予兆におびえる六十二歳の焼鳥店店主は、人に言えない過去を知る客におどされて。(表題作)父親の介護に悩む五十三歳のニートがマッチングアプリで出会った女の正体は?(「凍えた親子」)退屈な日常に疲れた四十七歳のサラリーマンは、妻と義妹の結婚式へむかう途中、半グレに拉致されるが。(「渋滞からの脱出」)中高年の絶望と希望を描く七つの短編を収録。
著者等紹介
福澤徹三[フクザワテツゾウ]
1962年、福岡県生まれ。デザイナー、コピーライター、専門学校講師を経て作家活動に入る。2008年『すじぼり』(角川文庫)で第10回大藪春彦賞を受賞。ホラー、怪談実話、クライムノベル、警察小説など幅広いジャンルで執筆(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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mayu
24
初読み作家さんの文庫本オリジナル作品。中年男性が主役の短編集はゾワリとしたり、感動したりと様々な要素でバラエティに富んでいて飽きなかったけど全体的になんとなくどんよりとしている。そして後味があまり良くないものが多い印象だった。現実的な設定なんだけど展開はそんな事ある?という感じで現実離れしていてうーん…となってしまった。その年齢ならではだよねと思わされた表題作が一番良かった。2025/06/17
なっち
19
全体的にどんよりとした雰囲気もちょっとホラーテイストなのもアウトローなのも福澤さんらしい。味わい深い1冊。2025/05/18
ワンモアニードユー
7
同世代の身からするとまさにホラーだけど、いくつかの小編は一条の希望が見えてじんとする。福澤徹三の幅広さに感服。2025/05/31
フロッグ
6
ホラーだけじゃない福澤さん。ブラックな話も多かったけど、最後の話は希望が見えて良かったー。2025/06/17
まり
5
面白かった。2025/07/05
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