出版社内容情報
ここは授乳に悩む母親と赤ちゃんのための駆け込み寺、みどり助産院。授乳をきっかけに自信をなくしたり、人間関係に悩む母親たちが次々に院を訪れる。院長であり助産師の律子は、母親たちの身体に触れ、声を聞き、寄り添うことで、母親たちの背中を温かく後押ししていく。幼い命のために奮闘する助産師たちと、母親、それを支える人々を描く大感動の助産師小説、第二弾。
内容説明
ここは、世田谷線上町駅近くにある母乳外来専門の小さな助産院。院長で助産師の“おっぱい先生”こと律子は、母親たちの身体に触れ、寄り添い、彼女たちの背中を温かく後押ししていく。育児には、正解なんてない。母親と赤ちゃんはみんな違う。だからこそ、悩み傷つく。そんな母親たちを支えるプロの助産師と、周囲の人々の奮闘を描く感動の助産師小説、第二弾。
著者等紹介
泉ゆたか[イズミユタカ]
1982年神奈川県逗子市生まれ。早稲田大学卒業、同大学院修士課程修了。2016年に『お師匠さま、整いました!』で第11回小説現代長編新人賞を受賞しデビュー。’19年に『髪結百花』が第8回日本歴史時代作家協会賞新人賞、第2回細谷正充賞をダブル受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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はる
50
母乳外来の助産院が舞台の2作目。育児に悩む4人の母親たちは、思うようにいかない育児に心も身体も限界の状態。だが、「おっぱい先生」はそんな彼女たちを優しく救い出す……。温かく真摯な物語。自分の子供に障害があることが分かった女性の心の葛藤が印象的だった。2025/06/14
ゆのん
42
【シリーズ2作目】古い建物に蔦が絡まった、私の想像の中ではちょっと素敵な洋館のイメージだが、門扉を開けると音のする助産院。『おっぱい先生』が母乳に関する事やママ達の心のケアをする物語。ほっこりというよりもヒヤヒヤする感情を抱く話が多い気がする。出産し、子育てを経験した私には共感する所も多く当時の事を思い出ししみじみとしてしまう。泣いたり悩んだり、辛かったり悲しかったり怖かったり…。それでも今思い返すと全て懐かしい思い出になっていたりもする。我が子を愛する故のママ達の想いに涙してしまう。2025/01/29
Karl Heintz Schneider
33
第三話ではみどり助産院の助手を務める田丸さおりにスポットが当てられる。彼女には若い頃バレエダンサーを目指していたのだが挫折して看護師の道を選んだ経緯がある。ある日バレエをしていた時代に切磋琢磨した友人がテレビで活躍している姿を目にする。どうしようもない妬み・羨みを抑えきれず最近封印していた過食嘔吐をしそうになる。そんなときにあることに気づく。「生命力に溢れた赤ちゃんを抱っこいていると本気で生きる力をもらえるような気がします。」2025/07/02
フロッグ
6
悩める新米母さんたちに、心強い居場所ができて良かったー。前作も読んでいたので、タイトルが変わったのは大人の事情なのか…まぁ気にしないことにした。また続きを出してほしいです。2025/06/05
りょう
5
シリーズ2巻目。とても現代的なテーマを、〜すべきではなく、お母さんと赤ちゃん、家族にとって何が1番いいかという視点で書いていてとてもいいです。2025/07/23