出版社内容情報
「終幕だ。ここから……始めよう」
キネマ探偵、華麗なる復活! 7年ぶり、待望のシリーズ最新刊
そうしてめでたく英知大学を卒業した翌日、俺はひっそりと旅に出た――
名コンビの痛切なる別れ、再会の顛末は?
映画にまつわる数々の奇妙な事件を解決してきた「引きこもりの名探偵」嗄井戸高久(かれいどたかひさ)。事件簿に刻まれる、6つの新たな物語。
内容説明
そうしてめでたく英知大学を卒業した翌日、俺はひっそりと旅に出た―名コンビの痛切なる別れ、再会の顛末は?映画にまつわる数々の奇妙な事件を解決してきた「引きこもりの名探偵」嗄井戸。そして彼の友人であり、ワトソン役の奈緒崎。事件簿に刻まれる、6つの新たな物語。
著者等紹介
斜線堂有紀[シャセンドウユウキ]
上智大学卒。2016年、『キネマ探偵カレイドミステリー』で第23回電撃小説大賞メディアワークス文庫賞を受賞してデビュー。’21年『楽園とは探偵の不在なり』が、第21回本格ミステリ大賞(小説部門)にノミネート、各ミステリランキングに続々ランクインするなどして話題を呼ぶ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
さっちゃん
41
シリーズ第4作は版元を変えての6編収録の短編集。「作為改変のコンティニュイティ」のみ既読。がっつり過去事件のネタバレがあるし、二人の関係性を把握している方がより今作での感情の揺れを感じ取ることができるので、先に過去3作を読むのがオススメ。/嗄井戸の事件が解決した後のお話。嗄井戸は少しずつ部屋を出られるように。奈緒崎は何とか大学を卒業し、嗄井戸に何も告げずに旅に出る。何をしたいのか、できるのか、してきたのか、という奈緒崎の心情や、関わり方に悩む二人の感情がメイン。二人らしい映画のようなラストに大満足。2025/05/08
さこぽん
35
前三作よりBL感あり(あくまでも個人の感想)。エンディングがBLマシマシでめちゃくちゃいい。嗄井戸が犬みたいなのも可愛くてなおよし。「ひとりだったけど一緒だった」は殺し文句。いつまでもふたりで仲良くね。2025/04/01
Nyah
34
モラトリアム人の奈緒崎くんは、大学休学中の嗄井戸くんの家で映画をみて暮らしていたが、とうとう嗄井戸くんの力を有効に使って卒論を書き上げた。嗄井戸くんに意識してもらう為に映画を撮ろうとしたが、束ちゃんに写真が良いと言われ、英知大学を卒業後に世界に放浪の旅にでる。‥そして再会。少し健康的になった嗄井戸くんに胸が熱くなりました。2025/05/25
rosetta
31
★★★✭☆電撃メディア文庫賞でデビューしたシリーズの最新刊、6つの短編集。前までの3作は未読だけど、単品でも楽しめた。映画の知識があればもっと面白かっただろうが、知らない蘊蓄を聞かされるのもそれはそれでよい。なんか共依存っぽい二人が愛おしい(笑)。主人公がとうとう卒業してコンビ解消かと思われたが…シリーズ続くのかな?もっと読みたいから遡ってみよう2025/05/16
のりすけ
30
短編集。「3」がまだ積読なのにこっち読んじゃった。それもまた良し。二人がこもって映画三昧していた時間が進み始める。これから先も、二人は組んで謎を解いていくのかな。バディが続けばいいな。私も観てて眠くなる映画より、ワーッときてガーっと来る映画の方が好きですが『ファニー・ゲーム』は無茶苦茶不穏で大好きです。2025/05/20