出版社内容情報
〝奉行の隠密〟沢村伝次郎に南町奉行の筒井政憲から直接命が下る。それは「永尋ね」、迷宮入りとなっている五年前の強盗殺人事件だった。湯島横町にある長屋の大家が殺された上に大金を盗まれたという事件だが、下手人は消え、事件は未解決のままだった。探索に難航する伝次郎。小者の与茂七、粂吉と共に下手人の行方を追う伝次郎。はたして「消えた下手人」を捕えることができるのか――。人情が心に沁みる待望のシリーズ第十四弾!
内容説明
南町奉行・筒井伊賀守に呼ばれた“奉行の隠密”沢村伝次郎は、「永尋ね」(迷宮入り)となっている事件の探索を命じられた。事件は五年前。長屋の大家一家が殺害され、長屋に住んでいた浪人が下手人とわかったが、浪人は消えたのだった。探索をする伝次郎。ついに手掛かりを掴んだのは沢村家の居候で小者の与茂七だったが…。熱い友情に胸を打たれるシリーズ第十四弾!
著者等紹介
稲葉稔[イナバミノル]
1955年、熊本県生まれ。脚本家、放送作家などを経て、’94年、作家デビュー。2020年、光文社文庫「隠密船頭」シリーズが第9回日本歴史時代作家協会賞文庫書き下ろしシリーズ賞を受賞した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ひさか
15
2024年12月光文社文庫刊。書き下ろし。シリーズ14作目。地震で千草さんのお店がなくなってしまった。今回は、事件解決よりも、この先の伝次郎たちの行く方が気になってしまった。どうなるんだろうと気にかかります。おそらく船頭さんに戻るんじゃないかな。違うかな。2025/01/31
陽ちゃん
5
シリーズ14作目。今回は船頭としての伝次郎の活躍がなくて、ちょっと残念。沢村家の小者与茂七の成長が嬉しい巻でした。そして、妻千草の小料理屋が火事の類焼で燃えてしまうという災難も降りかかります。心で泣いて顔で笑う千草が心から笑える日が来ることを祈ります。2025/01/02
犀門
1
No.017★★★☆☆2025/03/04
goodchoice
1
千草の店が火事で焼失。江戸時代にはままある事だったのだろう。しきりに奉行がそろそろ退任するような雰囲気をだしているのは次への布石か。また船頭に戻るのも面白いかもしれない。2025/01/22