光文社古典新訳文庫<br> 悪い時

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光文社古典新訳文庫
悪い時

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  • サイズ 文庫判/ページ数 352p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784334105044
  • NDC分類 963
  • Cコード C0197

出版社内容情報

十月の雨の朝、静かな町で起きた殺人事件にはあるビラが関係していた。ビラが住民たちの疑心暗鬼を生み、息苦しく不気味な雰囲気が町を覆っていく……。強権により見せかけの平和を維持する側と、恨みを抱え弾圧に耐える側の双方から、町全体の集団心理を描き、死体と腐臭と謎に満ちた「暴力時代」後のコロンア社会の姿を浮き彫りにする問題作。

内容説明

十月の雨の朝、外出しようとラバに跨ったセサル・モンテロは、戸口に貼られた一枚のビラを目にする。行き先を変更した彼は、クラリネット吹きのパストールの家に入り込むと、銃声を響かせたのだった…。「暴力時代」後のコロンビア社会を覆う不穏な空気が蘇る、腐臭と秘密に満ちた物語。

著者等紹介

ガルシア・マルケス,ガブリエル[ガルシアマルケス,ガブリエル] [Garc´ia M´arquez,Gabriel]
1927‐2014。コロンビアの小説家。カリブ地域の小村アラカタカに生まれる。青少年期には、『悪い時』の「町」のモデルとなったスクレでも休暇等を過ごす。ボゴタ大学で法学を専攻するが、後に退学。新聞や雑誌の記者をしながら小説の執筆を続け、1955年に初の長編『落葉』を刊行。同年からヨーロッパとアメリカ大陸の各地を転々とする。1966年『悪い時』の作者認定版刊行。1967年の『百年の孤独』の大ヒットを機に、世界的名声を得る。その後も、次々に話題作を発表した。1982年にノーベル文学賞を受賞

寺尾隆吉[テラオリュウキチ]
1971年生まれ。早稲田大学社会科学総合学術院教授。ラテンアメリカ文学研究者、翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

NAO

54
町は、派閥闘争の末選挙で選ばれた町長が実権を握っている。警部補でもある町長は町の治安を守るのに躍起になりかなり手厳しい手段もとるが、町では奇妙なビラが貼られたり撒かれたりしている。町を不穏な空気が覆い、降り続く雨が人々の心をさらに不安定にしていく。町長は自分の思うように住民を牛耳ろうとし、神父は告解を通じて人々の「秘密」を掌握しようとするが、町は沈黙し噂話のような不確かなものだけが町中にあふれかえる。だからといって、噂のネタや公然の秘密とされていることが必ずしも真実ではない。⇒2025/03/05

Porco

18
政治的な対立を経て、その対立の色がまだ残ってしまっている街にある日”公然の秘密”を糾弾するビラが張り出されて…という話。マルケス本人も言っていたが、要素がとっ散らかっており「終わらせられなかった」と言及している作品のためか、思わず(ここで終わりか?)と思ってしまうほどに呆気なく終わる。不穏な街に渦巻く悪い空気の中で不安感に苛まれるものもいれば、それに反して観客気分で楽しむものもいたりと住人それぞれの行動は面白く思えたが、映画なりドラマなりで映像で観たいなと考えてしまうほど楽しむのが難しい本だ。2025/03/01

mim42

14
政治的対立が明けた小さな街を舞台に燻る水面下の世界。公知の噂が書かれたビラによる殺人シーンが混乱の幕開け。政治的再対立が徐々に読者に明らかになるも、決定的な謎解きがあるわけではない。伏線は張られたままのことが多い。ビラの犯人は明かされるが信頼できない。また「百年の孤独」と同様、登場人物数/ページ数 の値が高いので短期記憶勝負。個人的にはしかしこのようなカオティックで粗野な世界で起こるドタバタが大好きだ。筋はもはや重要ではない。著者が描く人物には皆シリアスなのにどこか笑える要素がある。最後も人が死ぬ。2025/02/19

Abercrombie

6
「公然の秘密」が書かれたビラが、夜な夜なゲリラ的に貼られる圧政下の田舎町。それにより引き起こされる殺人、嫉妬、逃亡、冤罪。文章はとても読みやすいけど、一癖ある登場人物たちの彷徨からその真意を汲み上げろと云われても…、難しいよ。2025/04/02

Decoy

6
多くの登場人物、頻繁な場面転換、急な(というか端折られたような)展開で、物語の流れを掴みづらく、かなりとっ散らかった印象を受ける。とはいえ、全編に漂う切迫感・焦燥感はただ事ではなく、人物と架空の土地の再登場など、先行作品の影響やオマージュも興味深い。ロクでもない連中、怪しげな噂、暴力に、エルロイのLA四部作っぽさを感じた。2024/11/27

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