出版社内容情報
時はコロナ禍。40歳にして無職、未婚の鹿島穂香は、行き詰まる事態を打開しようと、相続した築73年の家をシェアハウスにする。ところがリフォームで借金を負った上、床下からとんでもないものを見つける。さらに匿名掲示板「キラキラネームさん集まれ!」の常連で、奇妙なわけありアラフォー女たちがこぞって入居。皆で始めたマスク作りは持続化給付金詐欺に変わり、相互不信は諍いへと発展。さらには次々と怪死事件が起こり--。
内容説明
40歳、無職、未婚、時はコロナ禍。行き詰まる事態を打開しようと、鹿島穂香は相続した築73年の家をシェアハウスにする。ところがリフォームで借金を負った上、床下にとんでもないものを発見。さらに入居してきたのはわけありのアラフォー女ばかり。皆で始めたマスク作りは、持続化給付金詐欺に発展し…。いわくつきの物件にうごめく女たちの業が行きつく果ては?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mayu
28
コロナ禍で40代の家主鹿島穂香がお金欲しさに苦し紛れに始めたシェアハウス「さくら館」そこに集まった同世代の6人の女性達は、やたらとキラキラネームが多く仕事もきな臭い。序盤から急展開に襲われ「!!」が何度も浮かぶ。グルングルン変わる展開になにが事実なのかわからなくなり、そのグルングルンさにちょっと酔う(笑)皆好き勝手言うわ言うわ。いやーさまざまな場面で「シェア」という言葉が出てくるけど、そこでシェアって言葉使う?と思うものばかりでその違和感が怖い。真梨ワールド全開の一冊でした。2024/10/14
クキモン
16
音信不通だった父親の古い家を相続し、シェアハウスにしたアラフォー女性ユーチューバー。不動産屋の口車に乗せられて多額のリフォームローンを抱える羽目になり、取り外したキッチンの床下でとんでもないものを発見し、そして不動産屋が連れてきた入居者は一癖も二癖のあるわけありの同世代の女ばかり。悲惨な状況だけれども、序盤はどことなくユーモアがあり軽い気持ちで読んでいたら、徐々に事件の謎が深まり、ホラーのような怖さを感じるようになりました。イヤミス度は満点です。2025/01/04
JKD
14
シェアハウスのオーナーに向けて相続された都心の古家をリフォームしたのはいいが、キッチンの床下から出てきたのは5体のミイラ。一方でこの古家は地上げの標的にもなり過去から難癖のある物件だった。登場人物の多さは相変わらずだが冒頭に住人の説明があるので混乱のストレスはなし。ただ後半は視点の入れ替りが激しくやっぱり混乱。そしてラストはドタバタと殺されたり種明かしがあったり。何とも騒がしいお話でした。2024/11/26
ナオ
9
久し振りの真梨幸子さんでしたが、 やられちゃったなーと。イヤミスの場合、どーしてもイヤに引っ張られて、ミステリを読む時みたいに注意深くなれなくて、作者が意図した以上にミスリードされて、騙される、と。小さな違和感はあったけど、イヤがもーたまらなくて。連合赤軍とコロナと持続化給付金にシェアハウスをミックスして、こんな物語を作るのかーと感心。でも、なー、まんまと騙され過ぎなのよ。あー、悔しけど面白かった。何かまたイヤミスブームが起こりそう。イヤミスで癒されてる自分が厭かも(笑)2024/11/01
きょん
8
いろいろと追い詰められた女性YouTuberが悪徳業者に唆されてシェアハウスを始めるが、シェアメイトはキラキラネームのひと癖ふた癖あるメンバー。そこから次々におぞましい事件が起きる、、、コロナ、シェアハウス、持続化給付金、旬ネタに加えて連合赤軍、ヒッピーネタも交えて、エピソードを畳み掛けてくる。誰がどんな風に事件に関わっているかわからず面白いとも言えるが、キャラクターが際立っているものがなく、ちょっと雑然とした印象に終わってしまった。2024/10/28