出版社内容情報
山手線が転生!? 21世紀前半、地球に強力な謎ウイルスによるパンデミックが蔓延、人類は密集生活でつねに感染の怖れのある都市文明を放棄して世界各地に散らばり、すべてリモートで生きる道を選んだ。つながりたいだれかと遠く離れているのが前提の世界で、ひとはどう生きるか。何を大切にして生きていくのか。その姿を奇想天外な発想とユーモアで優しく描く傑作短篇集。
内容説明
無人となった東京で、山手線が加速器=物理学者の顕微鏡、べんりでだいじな実験装置(ただし巨大)に転生!よくわからないけどすごい奴で、しかもヒトの言葉がしゃべれるのだ。(表題作) 蔓延する超強力ウイルスのパンデミックを恐れ、都市文明を放棄した人類はすべてリモートで生きている。そんな世界を舞台に、奇想天外な発想とユーモアが爆発する傑作短篇集。
著者等紹介
松崎有理[マツザキユウリ]
1972年茨城県生まれ。東北大学理学部卒。2010年「あがり」で第1回創元SF短編賞(東京創元社)を受賞しデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
mae.dat
256
6話短篇+おまけの何か。連続した未来世界で緩〜く繋がっているよ。そして表題作は連作になっているんですね。SFはこんな表現も出来るんだなぁ( ˘͈ ᵕ ˘͈♡)。人知れず暗黒物質人、ダークエネルギー人が、地球に近付いているのだけど、地球に手を出すのを止める理由がこれまた素敵なんですよね。宇宙の理を探究する精神は尊く、全宇宙共通なんだなー。全篇、科学に対しての愛と敬意を感じるよ(*˙˘˙)♡。『広い宇宙に地球人しか見当たらない75の理由』は雑誌Newtonの科学名著図鑑にも載ってたな。これは読むしか無いか。2024/09/14
absinthe
97
コロナよりはるかに厳しい病原体パンデミック後の世界。ただ、人々は殺伐としてなくて、都市機能はなくなっても健気に元気に生きている。そんな社会を共有する連作短編集。山手線や中央線が加速器として人格を持っている。山手線の性格が可愛く、中央線との掛け合いも微笑ましい。人々は暖かい。前向きで元気だけど、言いようのない孤独感を抱えている。未来からタイムトラベラーが来ないのはどうして?宇宙から観光客が来ないのはどうして?そのテーマも孤独が前提だ。2025/05/27
ヒデキ
61
タイトルと表紙のインパクトに衝動買いしてしまった1冊でした。 中身もぶっ飛んでいて一気に引き込まれてしまいました。 新型のウィルスによってヒトの生きていけない場所になってしまった東京を舞台にそこでしか生きていけなかったヒトやAIが活躍する作品です 「ひとりぼっちの都会人」が特に印象に残りました。 著者の他の作品を読んでみたいです2024/10/02
rosetta
45
★★★★☆最近この人にハマってる。コロナどころじゃない本物のパンデミックが流行し、人類は都市を捨ててそれぞれが僻地に住むようになった。生活はリモートで成立し、ピアニストが出かけた先のピアノを演奏するように、各地のアバターロボットに乗り移れば世界のどこにでも現れることが出来る。人が集住しなくなり存在意義のなくなった山手線が巨大な加速器に生まれ変わり実験を管理するAIの自我が語る表題作。ユーモアを交えしっかりした科学的知見を踏まえ、それでも決して読者を置いてきぼりにしない。この人の書いた本を読破したい2025/04/11
蝸牛
45
お正月。読み初め。短編集のどれも面白い。題名になっている山手線が転生する話も中央線の役柄も笑えるし、未来人観光客がいっこうにやってこない理由もそうきましたか。佐渡ヶ島もいいなあ。新紙幣(の面々、特に、津田梅子の顔が脳内に再生されて妙にリアル!)がもう登場するのはすごい。パンデミックをテーマにした作品群がどれも既視感...の文壇で頑張った作品。ひとりぼっち万歳。2025/01/01




