出版社内容情報
南町奉行・筒井伊賀守の配下で〝奉行の隠密〟を務める沢村伝次郎の妻・千草の店に男が駆け込んできた。訊けば命を狙われているという。伝次郎は自宅に連れられてきた男から話を聞くが、口ごもるだけだ。次第に事情を話しだした男は、幕臣の若殿若殿が女中を殺したと非難したがゆえに、蔵に囚われてしまい、ようやく逃げ出したという事実を打ち明けた。話の裏を調べだした伝次郎だが……。最後に爽やかさが残るシリーズ第十三弾!
内容説明
南町奉行・筒井伊賀守の配下で“奉行の隠密”を務める沢村伝次郎の妻・千草の店に男が駆け込んできた。訊けば命を狙われているという。伝次郎は千草が自宅に連れてきたその男から話を聞いて、旗本家の若殿が女中を殺したと非難したことで納屋に囚われ、逃げ出してきたとわかる。事の真相を調べることにした伝次郎の前に大きな壁が立ちはだかる。涙溢れる人気シリーズ第十三弾!
著者等紹介
稲葉稔[イナバミノル]
1955年熊本県生まれ。脚本家、放送作家などを経て、’94年作家デビュー。2020年、光文社文庫「隠密船頭」シリーズが第9回日本歴史時代作家協会賞文庫書き下ろしシリーズ賞を受賞した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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やま
50
沢村伝次郎は、南町奉行所の元定廻り同心であったが同心をやめて船頭をしていた。が、南町奉行筒井伊賀守政憲の内与力並みに抜擢されて町方として活躍する物語です。此度は、徳川幕府の大身旗本である書院番組頭武田勝蔵の若党友助が、屋敷で武田勝蔵が女中お藤に側室になるように迫るが拒否されて殺した疑いを抱いた。このために身に危険を感じて屋敷から逃げて、たまたま沢村伝次郎の屋敷に逃げ込んだ。友助は、勝蔵が許せず、お藤の仇を討つべく勝蔵を付け狙う。2024/12/31
陽ちゃん
6
シリーズ14作目。今回の事件は妻の千草が営む店に若者が助けを求めて転がり込んできたのが発端。奉公先の若殿が女中を殺したと主張して追われる若者友助の話を聞いた伝次郎たちが奔走して一件落着しましたが、件の若殿が改心しての結末だったので思いたいですね。2024/08/01
はる坊
0
初めて稲葉稔さんの本を読む。 以前、八丁堀で働いていたこともあり、冒頭にある地図を観ながら興味深く読ませていただく。内容も大変面白かったです。感謝。2025/03/24
アニータ
0
いっとき、このシリーズは「きったはった」が多かったように思いますが、ここ何冊かはストーリー性があって面白く読んでいます。今作も同じ。2024/08/28
goodchoice
0
今回も伝次郎だけでなく妻千草も協力し、事件の解決にあたる。前シリーズの「剣客船頭」から数えると33冊目になるが、伝次郎の冷静な対応が心地よい。2024/08/12
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