出版社内容情報
お祓いを裏稼業とする男爵・花菱孝冬のもとに嫁いだ鈴子。花菱家の本邸がある淡路島で、孝冬がお祓いに呼び寄せる十二単の霊・淡路の君の秘密と、鈴子が花菱家へ嫁ぐことになった因縁を知る。再び東京へ戻り、心機一転、新たな心持ちで稼業に臨む花菱夫妻に持ち込まれたのは、楡子爵の旧邸に出る血まみれな女の幽霊のお祓いだった……。果たして、淡路の君はこの幽霊を〝食らう〟のか? 大人気悪霊退治ファンタジー第四弾!
内容説明
花菱家の本邸がある淡路島で、孝冬がお祓いのために呼び寄せる十二単の霊・淡路の君の秘密と、花菱家へ嫁ぐことになった因縁を知った鈴子。再び東京へ戻り、新たな心持ちで稼業に臨む花菱夫妻に持ち込まれた相談は、楡子爵の旧邸に出る血まみれな女の幽霊のお祓いだった…。果たして、淡路の君はこの幽霊を“食らう”のか?大人気悪霊退治ファンタジー第四弾!
著者等紹介
白川紺子[シラカワコウコ]
三重県出身。同志社大学文学部卒業。2011年に「サカナ日和」で第154回Cobalt短編小説新人賞に入選後、「嘘つきな五月女王」で2012年度ロマン大賞を受賞。同作を改題・改稿した『嘘つきなレディ~五月祭の求婚』で’13年にデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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真理そら
80
鈴子の「淡路の君」に対する見方が少し変化したかも。いつも通り着物の意匠についての細かい描写が楽しい。孝冬の洋装との細かいお揃いも楽しい。松印についての謎も近いうちに解けるかもしれないという予感。ストーリーそのものも楽しいが、漂う大正時代の空気感が好きだ。2024/07/12
こも 旧柏バカ一代
71
東京に戻って時代に翻弄されてしまった女性達。元軍人にDVされ亡くなった女性は本妻の元へ行き、夫が冥府へ連れて行こうとするのを防ごうと彼女の屋敷に取り憑く。その本妻も自身の知り合いが取り憑いていると知ってるのでお祓いの必要はないという。淡路の君は結局は旦那の怨霊を喰らう。河原に佇む女衒をしていた女の霊は全く興味を持たず。淡路の君の好みがいまいちわからない。2024/07/11
ひさか
69
2024年7月光文社キャラクター文庫刊。神の居ぬ間に、鬼灯の影、初恋金魚、の3つの連作短編。孝冬と鈴子の関係はますます濃密に。懐剣にあった大黒様の留守文様から大黒天の木像で霊を鎮めた鈴子の機転が楽しい。それにしても、鴻の八千代は怪しくて不気味だ。禍が起こらなければ良いのだが…。次回が、楽しみ。2024/07/29
はにこ
65
孝冬、すっかり尻に敷かれてるな。ワガママな男心が可愛い。花菱夫妻の周囲にちらつく鴻夫人。怖すぎる。慈善活動で裏が読めないよ。幽霊になってこの世を彷徨うのって辛いね。今後も鴻夫人絡んできそうだなぁ。早く読まないと忘れちゃいそう。2025/05/09
はなりん
60
シリーズ4巻。幽霊絡みの相談を夫妻で解決しつつ、淡路の君の事、鈴子の大事な人達を殺した犯人の事など色々な事が点々としていた事柄が少しずつ線になって繋がりが出てきた感じ。まだまだ謎だらけですが。鴻夫妻が謎すぎる。敵か味方か。孝冬さんの友達?の五十嵐さんがいい味だしていて、頼れる味方で安心感がある。鈴子と孝冬の花菱夫妻は何気に甘々でお互いに大切に想いあっていて、いい夫妻になってきた。時々影が差す描写が気になる…。2024/08/04