光文社古典新訳文庫<br> 血の涙

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光文社古典新訳文庫
血の涙

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  • サイズ 文庫判/ページ数 232p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784334103484
  • NDC分類 929.13
  • Cコード C0197

出版社内容情報

「朝鮮最初の小説家」と称される著者による、日清戦争で離れ離れになった家族が運命に翻弄される様を描く代表作。七歳の少女オンリョンは戦場となった平壌で父母と離散。情に厚い日本人軍医に引き取られ、新しい人生を歩む。故郷から離れた土地では、思いがけない出会いもあり……。古典文学と近代文学をつなぐ「新小説」というジャンルに属し、かつそのジャンルを創造した、韓国文学史上の有名作品。

内容説明

日清戦争の戦場となった平壌。砲弾が降り注ぐなか、多くの市民が逃げ惑い、家族の生死もわからずにいる。親とはぐれた七歳のオンニョンは情に厚い日本人軍医に引き取られ、新しい人生を歩むことになるが…。運命に翻弄される個人の姿を描く、「朝鮮で最初の小説家」と称えられた著者の代表作。

著者等紹介

李人稙[イインジク]
1862‐1916。韓国文学史における古典と近代小説の間のジャンル「新小説」の代表的作家。青年期、朝鮮が各国と開国条約を結ぶなか、欧米の技術や制度を取り入れて政治改革を行おうとする開化派に所属する。王妃暗殺事件の余波で1896年に日本へ亡命するが、1900年には転じて官費留学生に。同年、東京政治学校の正規学生となり、翌年には『都新聞』の見習い研修生として働き始めもする。1902年、同紙にて著者初の創作となる短篇「寡婦の夢」を日本語で発表。帰国後は新聞事業に携わり、1906年に主筆を務めた天道教の機関紙『萬歳報』にて『血の涙』の連載を始める。韓国併合の際には首相・李完用の秘書役としてその準備に関する政治活動を行なった経歴から、現在の韓国では「親日派」、対日協力者と呼ばれることがある

波田野節子[ハタノセツコ]
1950年生まれ。韓国近代文学研究者。新潟県立大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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藤月はな(灯れ松明の火)

64
日清戦争で離れ離れになった家族。母親は別離を嘆きつつも離れられず、父親は米国へ留学。娘、玉蓮(オンニョン)は日本軍医に引き取られたが・・・。果たして家族は再会できるのか?朝ドラ的新聞掲載。作者は当時の挑戦において開明派の位置にいたので親日作家と評価されているそうだ。しかし、井上家での生存が掛かって大人びるしかなかったのに日本の風習により、薄氷を踏むような生活を余儀なくされるのが痛々しい。その分、米国で人生が導かれる方が啓蒙的に描かれていると思った。後、時の政権下次第で韓国内での評価が大きく、変わってそう。2024/09/02

NAO

48
朝鮮、アメリカ、日本と別れ別れになった家族が、長い年月を経て再会する物語。序盤以降はオンニョンの苦難の日々が描かれている。苦難とはいっても、短く蛋白な文章なので、感情が籠もらない伝聞を聞かされているかのようだ。それは、『血の涙』という題とはちょっとそぐわないようでもあるのだが、あまりにも深い苦しみだったがゆえに蛋白に語るしかないということなのだと思う。2025/05/14

CCC

8
近代朝鮮小説のはしりみたいな作品。展開はちょっと連続テレビ小説っぽいなと思った。進行は早く、次々と話のステージが変わっていく。と思ったら、最後は「あれっ?」と思うような終わり方。連載途中で制作中断したらしい。惜しい。話の主軸は苦難に遭いながらも少女が成長する話。啓蒙色も強い。しかしそれも含めて時代要素が強く、そちらに着目しても読める。ただその場合、話展開の軽さや、日本が朝鮮式に書かれているところがあるなど、細かい部分が気になるかもしれない。当時の朝鮮における開明派的な立場の視点は伝わってくる。2024/08/30

刳森伸一

6
近代韓国文学の原点とも言うべき作品とのこと。ドラマチックな物語と要所要所で光る洞察が面白い大河的な作品で、当時に既にこのレベルにあることに驚く。ただ、その一方で「血の涙」という重々しいタイトルの割には軽い文体とご都合主義的な展開には草創期の粗を感じずにはいられない。2024/07/29

寄り道

5
国際的でダイナミックなストーリーだった。ハラハラさせられる場面もあった。日清戦争時の朝鮮の人々の様子が分かり、歴史的にも価値ある作品であると想像される。ただ、小説としてはやや物足りないという印象が残った。現実的でない偶然の重なりの不自然さも否めない。もう少し描写が細かければ肉付き良い骨太の話になって面白さが倍増したのではないかとも思う。小説黎明期の作品とはこのような感じになるのかもしれない。今の優れた韓国文学はこういった作品の積み重ねの上にあるのだと思った。 2024/07/22

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